【識者推奨|大岩Jのパリ五輪メンバー】OAの起用はナンセンス。ボランチにはあえて山根陸を推したい
山田はFKという武器もあるので残しておきたい
山田は3トップのウインガーというより4-4-2の右MFだが、いずれにしてもレフティで高精度のFKという武器もあるので残しておきたい。松木には試合展開に応じてボランチでもトップでも使えるユーティリティ性があり、荒木とのコンビはそのまま最前線でも適用できることがFC東京でも証明済みだ。 両翼は最激戦区で多士済々だが、絶好調を維持する平河を軸に、三戸舜介と斉藤光毅を加えた。さらにセンターフォワードとウィングを兼用できる藤尾翔太も不可欠。本来なら未来のエース候補として20歳の俵積田晃太を組み込みたいところだったが、現状での攻守両面での継続性を考えると、彼らに割って入るのは難しい。 またボランチは、チームの活動に継続的に参加してきた川﨑颯太、山本理仁、田中聡らを優先するべきなのだろうが、あえて関根のバックアップも考慮して山根陸を推した。 日本では、いつの大会もディフェンス陣の人選が悩ましい。もしOAを自由に選べるなら、CBとSBを兼用できるレフティの伊藤洋輝か町田浩樹が喉から手が出るほど欲しいところだが、さすがに望むべくもない状況だ。 最終的にはCBを4枚用意するか、左右両SBが可能な畑大雅を優先するかで悩み抜いたが、負荷の高さを考えてSBのバックアッパーを確保した。ただしCBのほうも、常にカードや故障のリスクと背中合わせなので、この人選では山根や藤田が最終ラインに下りる最悪の事態も覚悟しておく必要があるかもしれない。 取材・文●加部究(スポーツライター)