浦和MF渡辺凌磨「あんなことはありえない。試合巧者にならないと」 湘南戦で2Aも終盤に逆転負け
J1浦和のMF渡辺凌磨が9日、さいたま市内でチーム練習後に取材に応じ、前節・湘南戦(2●3)の敗戦を振り返った。 渡辺は4―2―3―1のトップ下で先発。0―1の後半17分には右サイドの連係からパスを受け、ゴール左前への縦パスでFWチアゴサンタナの同点ゴールをアシストした。 圧巻だったのは後半29分のワンプレーだ。中盤左サイドでボールを奪い返し、鋭いドリブルで突破。相手3人に囲まれながら絶妙な縦パスをチアゴサンタナに送り、逆転ゴールをお膳立てした。「試合を通して何回か消極的じゃないけど、味方を信じすぎているというか、味方を使おうとして取られた場面があったので、自分でいったほうがいいなという感覚があって、ああいう結果に結びついてよかった」とかみしめた。 だが、2―1の後半45分に同点に追い付かれ、同アディショナルタイム2分には痛恨の逆転ゴールを浴びた。渡辺は2アシストと活躍した一方、チームはホームで悪夢の逆転負け。試合後、悔しそうな表情で会場を後にした。「自分が点を取ったり、アシストしたりとかはあまり関係なくて、ああいう負け方はすごい良くない。あんなことはありえないし、これから先もあっちゃいけない。チームの意思統一だけで僕は防げたと思う」と指摘した。 1点リードして迎える残り約20分間。ファウルしてでも相手の突破を止めるなど、試合の終わらせ方に課題が残った。 「押し込まれたりするのは100歩譲って仕方ないけど、ボールに出られなくなったり、後ろ重心になるのは良くない。3点目を取りにいくような姿勢を見せていれば必然的にボールも保持できたと思うし、消極的なプレーは全員がなくなっていったんじゃないかと思う」 猛暑の中、0―1の後半開始からハードワークして逆転に成功した後、疲労の影響で選手の消耗は色濃かった。渡辺は「1点ビハインドで後半立ち上がりからギアを上げていったのが最後落ちていった原因。それをピッチ内でも自分では感じてたから、とりあえず自分が前からプレスにいくことを考えてたけど、チームスポーツの難しさを感じた。それがすごく楽しいけど、監督も言ってたけど、うまくファウル使ったり、ああいう状況の時こそ試合巧者になっていかないといけない」と語った。 14日はアウェーの京都戦(サンガS)に臨む。前節の反省を教訓に「勝ちにつながるゴール、アシストを取っていきたい」と強調し、「連敗はできないし、いい流れでまたホームに帰ってきたい。勝ち点3以外はない」と力を込めた。
報知新聞社