「カメムシ」「アブ」に「巨大ナメクジ」まで。田舎暮らしを始めた漫画家が白目むいた「試練の5月」
5月は若葉の季節。茨城県に購入した田舎の一軒家でも樹々が芽吹き始める。畑では野菜がぐんぐんと成長。夏も目前、気分はアゲアゲの著者だったが、大自然はそうそう甘くない。無農薬栽培の畑、そこは、日々サバイバルに明け暮れる生き物たちとっては、「食い放題のレストラン」。著者の天敵があっという間に押し寄せてきた! 果たして一家はこの危機をどう乗り越えるのか!? 前編記事『「50代、知識ゼロからの田舎暮らし」新たなミッションは「溝を掘って120坪を囲め」ってマジですか』から続きます。 【マンガ】300万円でそんな広い家が買えるわけねーべさ!
我らのパラダイスに最悪の天敵がやってきた!
さてさて、前半では剪定に走り回ることになったところまでを書きました。私たちが、剪定が気になって仕方ない病にかかってしまったのには、いくつか理由があります。 ひとつは、先の生活を考えて。 剪定した枝は、庭の隅に山にして重ねておきます。少し雨風にさらしておいてから、「ウッドチッパー」という粉砕機で細かくくだき、チップにして腐葉土などと混ぜ、有機肥料にするため半年から1年ほど寝かせます。初心者の私は、来年を考えながら準備することも必要なのだと学びました。 もうひとつの理由は、「虫」でした。田舎ですから家と家の間が遠いのですが、草木が伸び放題では、隣近所の方に害虫などで迷惑をかけるおそれがあります。緑のある環境は都会では貴重ですが、ここでは生活空間を守るために、緑の浸食から我が家を守る……うっかりそんな想像をしてしまいました。 突然ですが、私は虫が大キライ。とくに大型の昆虫が苦手で、チョウやガなんかは全身が鳥肌になるくらいイヤ。こちらに飛んで来ようものなら、一目散に逃げます! 限局性恐怖症という、特定の物に強い恐怖を感じてしまう症状らしいのですが、その私に試練の季節がやってきました。 気温が上がり、初夏の陽気となった5月から、我々の畑にも虫が寄ってくるようになったのです。完全なる無農薬栽培で、おいしい野菜が実りつつある、そんな畑は、虫たちにとっては「ウマいメシ食い放題のパラダイス」。とにかくものすごい勢いで畑に虫が増えていきました。