西新宿の大学受験予備校が突然閉鎖 共通テスト2週間前“にっちもさっちもいかなくなった”
大学入学共通テストまで2週間を切る中、大学受験向けの予備校が突然閉鎖され、混乱が広がっています。 東京・西新宿にある大学受験予備校の「ニチガク」の扉に1月4日、突然、文書2枚が貼り出されました。1枚は『現在、債務の支払いに窮する状態にあるため、破産申し立てを視野に入れ、債務を整理する予定でおります』などと書かれた債務整理を予定している旨が書かれた紙、もう1枚は“私物を取りに来るように”といった内容が書かれた紙で、教室は既に閉鎖されています。 入試シーズン直前に突然告げられた予備校の破産申し立て──。代理人弁護士によりますと、このタイミングでの破産については「経営者の判断。ぎりぎりまで奔走したが、にっちもさっちもいかなくなった」と説明しています。 張り出しから3日目を迎えた6日には、予備校に荷物を取りに来た生徒たちの姿がありました。利用する生徒は「4日に塾に来たら貼り紙が貼ってあって、それで知った。急になくなってしまったので、驚きと怒りがある」「まさか自分の塾がと思った。どうやって勉強していくんだろうとすごく不安」などと話していました。また、12月末にかけて、予備校内の様子に変化があったといいます。生徒は「受付の人がいなくなったり、チューターの学生が来なくなったりしていたので、未払いとかあったのかなと感じた」と証言しました。 娘を通わせていたという保護者は「授業料がすごく安いので、この値段でやっていけるのかなという不安はあった。やはりギリギリだったんだなという気はした」などと証言しました。7年前にも息子も通わせていたというこの保護者は、その時から授業料は変わっていなかったとして「(授業料は)変わっていない。むしろ7年たっても変わっていないんだと驚いた」などと話していました。 「ニチガク」を運営する日本学力振興会は、今後1週間以内に東京地裁へ破産申し立てを行う見通しだということです。