大阪桐蔭・西谷監督 近江・山田の限界はブルペンで察知 センバツ
第94回選抜高校野球大会は最終日の31日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で決勝があり、大阪桐蔭が近江(滋賀)を18―1で破り、4回目の優勝を果たした。大阪桐蔭の西谷浩一監督の試合後の主なコメントは次の通り。 【写真一覧】毎日新聞記者が選ぶベストナイン ◇「いいチームが、少しずつ強いチームに」 大阪桐蔭・西谷浩一監督 (近江の)山田君が万全でない状態で魂を込めて投げている姿を見て、絶対に負けずにいこうということで粘り強く戦ってくれた。(大会を通じて)これだけ打てると思っていなかった。昨夏(の甲子園で)近江さんに負けて、そこからこのチームはスタートした。昨年の先輩たちにいい報告ができる。 山田君のブルペンの様子を見て、思うように投げられていないのが分かった。限界に達していたと思う。変化球が多くなると考えられたので、その変化球をしっかりたたいていこうとした。(2番手の)星野君も山田君の思いを持って粘り強く投げていた。なかなか攻略できず、向こうのペースになりかけたけど、じわじわ加点できたことが優勝につながったと思う。あまりデータのない投手に対しても、原点に返って「センター返し」という声が出ていた。ホームランの記録には選手たちも私もびっくりしているが、コンパクトに打ったことがホームランにつながるという、いい勉強になった。 (新型コロナウイルスの影響で)京都国際高が出られなかったり、広島商さんが試合をできなかったり。野球ができることに感謝して野球をしようと毎日言い続けて、それを体現してくれた。 個人の能力とチームの力はつながっているようで、完全に比例するものでもない。(一つ上の代より力がないと言っていた選手たちが)なんとか大阪、近畿を勝ち、(明治)神宮大会で初優勝できたことが過信でなく自信になり、練習でうまくなる速度が上がっていると感じた。 今のチームは一生懸命やる選手が多く、いいチームだが、少しずつ強いチームに変わっていっている。発展途上なので、夏にもっともっと強いチームを作って、ここ(甲子園)に戻ってきたい。明日から4月なので新入生も交え、もう一度頂点に立てるよう頑張っていきたい。