バレンシア、今季未勝利の相手に初白星献上で最下位転落…サポーターは選手用の駐車場封鎖&ゴミ箱に放火も
バレンシアは21日、本拠地『メスタージャ』でラス・パルマスに敗北を喫し、最下位に転落。試合後、一部サポーターが抗議活動ならびに暴徒化する騒動にまで発展したようだ。同日、スペイン複数メディアが伝えている。 ラ・リーガの“名門”が、再びクライシスに直面している。第9節終了時点で1勝3分5敗のバレンシアは、21日に行われた今節で、ここまで唯一の未勝利チームであるラス・パルマスと対戦。が、14分にMFペペルのPKで先制点こそ挙げたものの、ディエゴ・マルティネス新監督の初陣となったグラン・カナリアに逆転を許すと、69分にはペペルがダブルイエローで退場。さらに1点を喫して、後半アディショナルタイムにCBセサル・タレガが一矢報いるも、反撃するには時すでに遅し。残留を争うライバルとの直接対決に2-3で敗北。同勝ち点ではあるが、当該チーム間の対戦成績により、最下位に転落した。 そして試合後、ついにバレンシアニスタのフラストレーションが爆発した。『マルカ』によると、サポーターは試合終了後に『メスタージャ』の貴賓席の出入り口を囲み、クラブオーナーのピーター・リム氏、クラブ会長のチャン・レイフン氏ら経営陣に対して、抗議活動に及んだとのこと。さらに、スタジアム周辺のゴミ箱に放火するなど、一部は暴徒化。また『アス』は、選手用の駐車場をも封鎖し、スタジアムに軟禁したと指摘。最終的に、警察当局の介入により鎮められたものの、選手やスタッフは約1時間半ほど足止めを食らったことを明らかにした。 なお同試合前には、『Libertad VCF』が主導したデモ活動も実施されていた。これは先日、シンガポールに新婚旅行したバレンシアニスタ夫婦が、リム氏の自宅前で『LIM GO HOME』のバナーを掲げるなどの行為により、当局に身柄を拘束されたことに対する抗議の意図があったという。約2000人のサポーターが集まり、お馴染みのプラカードを手にシュプレヒコールを上げていたようだ。 2シーズン前に2ポイント差で残留した中、昨シーズンはラ・リーガ最年少チームながら終盤戦まで欧州大会出場権争いに絡み、ルベン・バラハ監督の下で名門復活の予感を漂わせたバレンシア。しかし今シーズン、再び降格の2文字がチラつき始めている。
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