ポッキーダンスは令和でもバズるのか? 「ポッキーの日」と新たなARコンテンツから考える
11月11日、今年も年に一度の「ポッキー&プリッツの日」を迎える。来る当日に向け、江崎グリコではARキャラクターを使ったキャンペーンを楽しめる新パッケージを販売中だ。 【写真】自分の顔がポッキーになって踊り出す! AR版ポッキーで遊んでみた 「みんなの写真が踊りだす!?ハイ!ポッキーAR」という今回のキャンペーン。なんと通常通りポッキーを1箱買うと、専用アプリを通じてARキャラクターを1体手に入れることができるという。パッケージは全5種類で、パッケージごとにもらえるARキャラクターも異なるとのこと。これを受け、編集部では実際に「ハイ!ポッキーAR」を楽しんでみることにした。 〈ARキャラクター獲得までの手順〉 パッケージの裏面に掲載されているQRコードを読み取り、まずは専用アプリのインストールを行う。インストール完了後、いざアプリを立ち上げると、ポップでリズミカルなBGMとともに下記の画面が迎えてくれた。 その後も案内に従いパッケージを読み取ると、早速スペシャルアイテムをゲット。 今回獲得したのはサングラス。ARを楽しんだ回数に応じて、使える機能が増える仕組みとなっているようだ。 そしてついに、ARキャラクターを獲得! 今回選んだ「つぶつぶいちご」味では、可愛らしい熊のキャラクターが登場した。 〈顔写真を追加してみると〉 それでは実際に、ARキャラクターへ顔写真を付け加えてみる。写真はその場で撮影するか、もしくは自身のカメラロールからお気に入りの写真を追加することもできる。自身の顔写真だけでなく、たとえばお気に入りのキャラクターや推しの画像で試してみても面白そうだ。 画像を決定したら、あとは場所を設定してミュージックスタート。キャラクターが踊っている間は自由にシャッターボタンを押すことができ、写真は自動的にカメラロールに保存される。想像以上にキャラクターがキレのあるダンスをするため、何度もシャッターボタンを押してしまった。 〈注目の機能は?〉 何度も繰り返し楽しむことで追加されるスペシャル機能だが、筆者が個人的に印象深かったのが分身機能だ。分身機能では、1人でフォーメーションダンスをするような感覚を楽しむことができ、ARならではといえる。ON/OFFのボタン一つで自由に機能を切り替えられる点も、アプリの使いやすさを感じた。 何度も繰り返し楽しむことで追加されるスペシャル機能だが、筆者が個人的に印象深かったのが分身機能だ。分身機能では、1人でフォーメーションダンスをするような感覚を楽しむことができ、ARならではといえる。ON/OFFのボタン一つで自由に機能を切り替えられる点も、アプリの使いやすさを感じた。 〈令和版にリバイバル?〉 特筆すべきが、「ハイ!ポッキーAR」でも使用されている楽曲についてである。今回ダンス中のBGMとなっているのが、令和版となってリバイバルしたORANGE RANGEの「おしゃれ番長 feat.ソイソース」だ。歴代のポッキーCMでもお馴染みの同楽曲を、SNSを中心に話題のアーティスト・ナナヲアカリが歌唱している。 そして振り付けは、TikTokで100万フォロワーを超えるローカルカンピオーネが担当。彼らといえば、2021年に投稿されたORANGE RANGE「ロコローション」の振り付け動画が大きなバズを起こしたことで有名である。つまり平成で社会現象ともなったポッキーダンスを、令和版に100%アップデートした形で生まれたのが、今回の楽曲及びキャンペーンであると言える。上記のことを考えると、TikTokを舞台にしたORANGE RANGEとローカルカンピオーネのコラボレーションには、非常に納得感がある。 ではこの流れを踏まえて、キャンペーン施策のひとつである「ハイ!ポッキーAR」について考えてみる。TikTok上でのダンスチャレンジはたしかにバズっているが、バズは再生数やいいね数に伴うものであり、ユーザーの参加率とは異なる。 実際、現役大学生である筆者もダンスチャレンジはよく目にするが、自身が撮影して投稿した経験はない。Z世代の中でも、TikTokの活用方法は多様である。 今回「ハイ!ポッキーAR」を使って感じたのが、純粋に音楽に合わせて踊る楽しさだ。もちろん実際に筆者が踊っているわけではないのだが、画面上で自身の顔を持つキャラクターがキレッキレに踊っているのを見ると、自然とカロリーを消費した気分になれた。 また、TikTokへダンス動画を投稿することに少し抵抗がある方も、ARであればチャレンジしやすいだろう。筆者のようにサングラス機能を使ったり、顔写真を別の画像に変更することで、投稿へのハードルも低くなる。選択するキャラクターや撮影場所、使用する機能によってユーザーの個性を出すことも可能なため、表現の幅が狭まることもない。 平成でブームとなったポッキーダンス。制服を着て、学校のクラスメイトと踊ったあの思い出はたしかに楽しかった。しかし令和となった2023年、新たなブームはTikTokを主戦場に巻き起こる。江崎グリコによる今回のAR活用は、この時代に参加型のムーブメントを作り出すための“目的のあるAR活用”だと考察する。 「ポッキーの日」の新たな楽しみ方として提案されたARコンテンツ。ぜひ気になった方は、帰り道にポッキーを買って試してみて欲しい。
伊東美優