ゴールドマン、米国債利回り上昇で株高失速と予想-分散投資促す
(ブルームバーグ): 債券利回りと株式バリュエーションの上昇が重なり、今年の力強い株高は勢いを失う公算が大きいと、ゴールドマン・サックス・グループのストラテジスト、ピーター・オッペンハイマー氏はみている。
同氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「債券利回りが上昇しており、それがここからの株高を抑制する」と指摘。米企業の増益ペースは大手テクノロジー企業を除き緩やかだったとし、「株式相場は今後数カ月、ほぼ横ばいで推移すると考えている」と述べた。
利回りが「全ての資産クラスに重くのしかかるであろう」水準にあるため、株式相場と米国債価格の相関が強まるとの見方を示した。
米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ時期を巡る不透明感や、米国債のさえない入札結果で、10年債利回りが上昇する中で、S&P500種株価指数は週間ベースで4月中旬以来の下落に向かっている。
利回り上昇は株式にとってマイナスかという質問に対し、オッペンハイマー氏は「その通りだ」と回答。
「株式への影響は、利回り上昇のレベルとスピードの関数だ。利回り上昇が速ければ速いほど、株式への影響は大きくなる。そして、株式の高いバリュエーションを考えると、利回り上昇は株高のスピードを抑える大きな障害物となるだろう」と語った。
投資家はセクターだけでなく地理的なエクスポージャーも分散させるべきだと同氏はあらためて述べ、大手テクノロジー企業といった質の高いディフェンシブなグロース株と、米公益企業や欧州の銀行のような「ディープバリュー」をカバーする「バーベル」戦略的なアプローチを推奨。
「分散投資こそ、停滞の市場環境において投資家がつかめる機会だ」と強調した。
原題:Goldman’s Oppenheimer Says Stock Rally to Stall on Rising Yields(抜粋)
--取材協力:Jonathan Ferro、Lisa Abramowicz、Annmarie Hordern.
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Sagarika Jaisinghani