打率0割8分で2軍へ…「早く打席に立ちたい、って感じ」ソフトバンク期待の4年目井上朋也が見据える〝開幕後〟
◆オープン戦・広島3―0ソフトバンク(24日、マツダスタジアム) 気持ちはすでに前を向いていた。ソフトバンクの井上朋也内野手(21)の2軍降格が決まった。開幕1軍争いに直前まで残ったが、満足のいく結果は残せなかった。 ■「えーっ!ラブラブですやん」柳田が夫人と2ショット【写真】 12試合に出場して打率0割8分。成績を見れば降格は避けられなかった。井上自身もそれはよく分かっている。広島戦後に明かした今の心境も〝開幕後〟を見据えたものだった。「早く打席に立ちたい、って感じです」 昨季は1軍デビューを果たし、プロ初アーチも放つなど15試合に出場した。今季は1軍定着を掲げ、栗原との激しい三塁争いを繰り広げるはずだった。 しかしオープン戦で放った安打はわずか2本。10日のロッテ戦(ZOZOマリン)で放った三塁内野安打を最後に「H」ランプをともすことはできなかった。オープン戦が終盤に入ると、試合前練習で何度も素振りを繰り返すなど苦しむ姿があった。そんな井上に王会長や山川などがアドバイスを送った。 打撃は今も暗いトンネルの中。それでも収穫はあった。「野球は打撃だけじゃないんで、守備をまずは頑張っていこうというふうに思えたのが一番です。それが一番今までと変わったところかなと思います」。自慢の打撃だけでは、1軍の試合に出ることはできない。まずは自分の実力を認識し、守備も含めた〝1軍クラス〟へのレベルアップに取り組むことこそが今必要なこと。その感覚を得たことが、21歳の若武者にとって何よりの経験だった。 4年目のシーズンも筑後で開幕を迎える。「もう一回つくり直して。しっかりやってきます」。真っすぐな視線を向けて意気込んだ井上が再スタートを切る。(鬼塚淳乃介)
西日本新聞社