【No.1キャリアなのになぜ?】NTTドコモの“つながりにくさ”にSNSで悲鳴続々 ドコモもユーザーの声を把握し「対策を急いでいます」、原因はどこにあるのか
スマホといえば高速でつながるかどうかが差別化のポイントのひとつだが、昨今NTTドコモ(以下「ドコモ」)ユーザーから悲鳴があがっている。3大キャリアのひとつであるドコモは、総務省によると、2024年6月末時点でのシェアは全体の34.9%(MVNOを除く)で、2位のKDDI(26.8%)、ソフトバンク(20.4%)よりも頭一つ抜きん出ている。しかし最近は「つながりにくい」「電波が悪い」といった不満が漏れ聞こえる。 【写真】つながらなくなったドコモのスマホ画面 iPhoneで圏外になると表示されるSOSマークも
X上には、こんな投稿が見られる。 〈docomoの電波、ほんとどーなってるの?満員電車だと、なーにもつながらない〉 〈渋谷毎度のことながらドコモ回線使い物になんねぇ…〉 〈ドコモ今日つながらなさすぎて電池ばっか食うんだけどなんなの〉 〈アンテナ表示されるだけで通信しませんけど〉 ……など、人が密集するシーンを中心に、特に通信障害でもないタイミングでつながらないことに苛立つ声が噴出しているのだ。 「唐突に“圏外”になるし、アンテナが立っていても、ページをなかなか読み込まない。通信速度を重視したいから格安スマホじゃなくてキャリアにしているわけだし、全国各地に強いのがドコモだと思って、ソフトバンクから乗り換えたんですけど、最近本当につながりにくいように思う。一緒にいるソフトバンクやKDDIのスマホを使っている友人はつながっているのに……」(30代女性) 「通勤電車の中でこそ、ニュースをチェックしたり情報収集をしたりしいのに、スマホが使えないとなると時間の無駄に感じてしまう」(40代男性)
ドコモもSNSの声を把握「対策を急いでいる」
今年6月に就任したNTTの代表取締役社長・島田明氏は10月29日、総務省の通信審議会で「昨今は都市部でトラフィックが増大している」ことを認めた。そのうえで、今後海外製基地局の積極採用を示唆したが、そもそもつながらない背景に一体何が起こっているのか。ドコモに聞いてみた。 ドコモの広報担当者は、まず「つながらない」問題について、「昨年度から特にSNSの声も多くなっておりまして、対策を急いでおります」とユーザーの声は把握しており、目下改善に取り組んでいる真っ最中であることを強調する。 つながりづらいのは、やはり人混みの多いエリアが中心のようだ。 「山手線周辺や名古屋駅周辺などの人が密集する地域や、いわゆるSub6帯のエリアに関して品質改善に取り組んでおります。イベント会場などの同時接続数の増加が予想される状況では、移動基地局を用意するなどで対応しています」(広報担当者、以下「」内同) Sub6とは、5G向けの超高速通信を実現するための高周波数帯のこと。5G向けの高周波数帯には主に「Sub6」と「ミリ波」があり、Sub6はミリ波に比べると速度と同時接続の性能は劣るものの、広域まで電波が届き、障害物の影響も受けにくいという特徴がある。また、従来の4Gの技術の延長線上にあるため、エリア展開がしやすいというメリットもある。