「ワンルームエンジェル」最終話より

上杉柊平と西村拓哉(Lil かんさい)がW主演を務めるドラマシャワー「ワンルームエンジェル」(毎週木曜深夜1:29-1:59ほか、MBSほか※Huluでも配信)の最終話が11月23日に放送された。天使(西村)と幸紀(上杉)がお別れした後が描かれて涙を誘い、天志のアカウントの中が見られる演出がさらなる感動を呼んだ。SNSでも「原作もこの仕掛けで泣いたけど、ちょっとそれ以上にやばい」「もうほんとむりだ。ありがとうございます」と話題になった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】2人で寝転びながら漫画を読む幸紀(上杉柊平)＆天使(西村拓哉) ■人生の闇と光を紡ぐ、ヤカラ男と天使の不思議なシェアライフ 本作ははらだが手掛ける同名コミックが原作。人生投げやりなヤカラ男と記憶喪失中の生意気すぎる天使の不思議なシェアライフを描く。 衝撃的なストーリー展開と心をえぐる心理描写で多くのファンを抱えるはらだが、“史上最も優しい物語”として同作を送り出し、「嗚咽するほど泣いた」「何度読んでも涙が止まらない」と幅広い層に支持されている。「このマンガがすごい！」2020 オンナ編13位受賞ほか、数々の賞を受賞し話題となった。 本ドラマでヤカラ男・幸紀役をが上杉、天使を西村が演じる他、田中洸希、おいでやす小田、長谷川京子らが共演し、監督は枝優花が務めている。 ■天使がいなくなったあと、幸紀は… 惰性で毎日を送っていたコンビニ店員の幸紀は、うっかりチンピラに刺され瀕死になった折、遠のく意識の中で、真っ白い羽の美しい“天使”を見る。お迎えかと思いきや、その後すっかり完治して帰宅すると、そこにはあの時の天使がふてぶてしい態度で居座っていた。記憶がなく腹も減ったという天使を不憫に思い、仕方なく家に置くことにする幸紀。 幸紀によって気持ちを満たされた天使は幸紀の前からいなくなってしまう。 地方で働き出した幸紀。営業車に乗ってため息を一息つくと、服の中に忍ばせているペンダントの小瓶を取り出す。その中に入っている小さな白い羽を見つめてから、小瓶ごと握りしめて小さく「良し」と気合を入れたようにつぶやく。また小瓶をしまい、車を走らせる幸紀。取引先に到着して、車から幸紀が降りていくと、上空から1本の羽がひらひらと落ちてくる。 取引先と商談していると、幸紀はふと何かに気付いたように振り向いて一点を見つめるのだった。 ■いつか天使と幸紀が出会えたのだろうと示唆するラストが感動を呼ぶ そこで暗転し、ドラマが終わったかに思えたが、青空が写しだされて「もっと、ゆっくりでも良かったのに」と天使の声が聞こえる。天使がこちらを見つめて「どうでした？楽しかったって思えました？…それは良かった！」とほほ笑んで、ドラマは幕を閉じた。 現世での別れは悲しいものだったが、いつか天使と幸紀が出会えたのだろうと示唆するラストに感動の涙が溢れた。原作コミック通りのエンディングで、原作リスペクトが感じられることもうれしい。 また、放送終了後にはX(旧Twitter)の番組公式アカウントで、劇中に登場する天志のSNSアカウントの中が見られるポストが投稿され、さらに涙が止まらなくなった。劇中に登場するIDとパスワードでログインでき、こちらも原作コミックと同じ演出となっており、X(旧Twitter)でも「号泣。原作と同じこと仕掛けてくるの愛強くて大感謝」「本当にここまでやってくれるんだ」「原作もこの仕掛けで泣いたけど、ちょっとそれ以上にやばい」「もうほんとむりだ。ありがとうございます」と称賛と感動のコメントが多数寄せられた。 ◆構成・文＝牧島史佳