時代超え親しまれる源氏物語の世界、絵や資料で紹介 大分市歴史資料館で特集展
大分市国分の市歴史資料館で特集展「光と紫~描かれた源氏物語~」が開かれている。12月8日まで。平安時代から現在まで、時代を超えて多くの人に親しまれてきた源氏物語の世界を第1~3章に分け、絵や資料で紹介している。 第1章では同館が所蔵する25枚の源氏物語絵を前期・後期に分けて展示する。物語絵は約400年前に描かれ、物語の54帖の場面を六曲一双に描いたびょうぶが水害により切り離されたのではないかと伝わっている。実物大びょうぶのレプリカも飾られている。前期(11月4日まで)では巻21「少女(おとめ)」までの13枚、後期(同6日から)は巻23「初音」からの12枚を展示する。
第2章は、武家文化などにも与えた影響を解説。大友宗麟の長男で第22代当主吉統(よしむね)が物語の一節を季節に合わせてしたためた「十二月言葉手鑑(てかがみ)」も見ることができる。第3章では、登場人物の性格や運命を暗示する植物について紹介する。 同館は「細部まで観察できるよう通常よりも近い距離で展示しており、間近で源氏物語の世界を堪能できる。物語に興味を持つきっかけになってくれれば」と話している。 観覧料は210円、高校生100円、中学生以下は無料。問い合わせは大分市歴史資料館(097-549-0880)。