神戸残留か移籍か タイトル獲得の立役者 注目される武藤嘉紀の去就
今季Jリーグ優勝、天皇杯優勝と二冠を獲得した神戸の立役者・武藤嘉紀の去就が注目を浴びている。 武藤は今季、J1リーグ戦では37試合に出場。右ウイングで主にプレーしチーム最多の13得点を挙げ7アシストをマーク。欧州で積み上げた経験値をいかんなく発揮して勝者のメンタリティーをチームに植え付けた。 そんな武藤に熱烈なラブコールを送っているのが名古屋だ。名古屋はリーグでワースト6位となる44得点と得点力不足に悩まされた。解決策として柏の細谷真大に推定3憶5000万円ほどの巨額の移籍金を用意してオファーをしたとされるが細谷は残留が決定的に。その資金を武藤に振り向ける方針だという。 また、浦和からの関心も報じられている。今季、総得点が49得点で全体10位。1試合平均得点数も1.3得点に終わった。FWの興梠慎三が現役を引退しブライアン・リンセンも退団するなど前線の補強は急務。アンデルソン・ロペス(横浜FM)やマテウス・サヴィオ(柏)の獲得に動いているという報道もあり、武藤が加われば破壊的な得点力を生み出すに違いない。 「妻と子供たち、サッカーバカな自分に今までついてきてくれてありがとうございます。単身赴任で月に1回帰られるかどうかわからない中、子供が熱や風邪になるとうつるわけにはいかないと帰ることをキャンセルしたり、子供たちには腰を痛めてはダメだとだっこや肩車などしてあげられませんでした。授業参観、幼稚園の行事も何ひとつ行ってあげられることはできませんでした。そういった犠牲があってこのような素晴らしい賞、Jリーグ2連覇、天皇杯優勝それを成し遂げられたことは家族の支えあってのことだと思っています」 先の『2024 Jリーグアウォーズ』でMVPに輝いた際、こうコメントした武藤。全ての活躍における功績は家族の支えなくしてはなしえなかったと述べていた。2021年8月から神戸に加入した後は妻子を東京に残して単身赴任中だ。もともと両親も含めて家族絆を大切にしている。サッカー選手でもあるが、夫でもあり父親でもあり1人の人間でもある。年齢も32歳とベテランの域に入りつつある中、来季はどこでプレーするのか。残留か移籍かその去就に注目したい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]