情報収集衛星の打ち上げ成功 H2Aロケット48号機で
三菱重工業は12日、政府の情報収集衛星「光学8号機」を載せたH2Aロケット48号機を種子島宇宙センターから打ち上げた。光学8号機は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。地上のあらゆる場所を撮影できる情報収集衛星は、政府が北朝鮮の軍事施設の動向把握や、国内の災害時の情報収集などに活用する。 H2Aは国産の液体燃料ロケット。これまでの48機のうち失敗は1機だけで、成功率は約98%。だが費用が高額で、打ち上げ設備などが老朽化しているため、2024年度をめどに50号機で運用を終える見通し。 JAXAなどが開発を進める後継機のH3ロケットは、1号機が23年3月に打ち上げに失敗。2号機は来月15日に打ち上げられる。 三菱重工の江口雅之防衛・宇宙セグメント長は「H3ロケット2号機の打ち上げに向けた非常に大きなステップを踏むことができた」と述べた。 また内閣衛星情報センターの安田浩己次長は「(能登半島地震など)大規模な災害が頻発している。衛星による情報収集能力の向上に向けて取り組みたい」と話した。