米大統領選でトランプ氏が勝利、20年選挙での敗北や刑事裁判経て劇的な返り咲き
5日に投票が行われた米大統領選は、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領が勝利し、4年ぶりにホワイトハウスに返り咲くことになった。 米大統領選で勝利した トランプ前大統領 「これはまさに米国の黄金時代となるだろう。それこそ我々が必要とするものだ」 5日の米大統領選で、共和党のトランプ前大統領は民主党のハリス副大統領を破り、4年ぶりにホワイトハウスに返り咲くこととなった。激戦州ウィスコンシン州での勝利により、トランプ氏は当選に必要な270人以上の選挙人を確保した。また、得票数でもハリス氏を約500万票上回った。 トランプ氏は6日早朝、フロリダ州の会場で支持者らを前に演説した。「これは前例のない選挙活動だった。米国はわれわれに前例のない強力な権限を与えた」 ハリス陣営の幹部「すべての票が確実に数えられるよう、夜通し戦い続けるつもりだ」 一方ワシントンでは、ハリス氏は母校ハワード大学に集まった支持者らの前に姿を見せなかった。陣営幹部は、ハリス氏が7日に演説を行うと述べた。 トランプ氏「我々は上院の主導権を取り戻した」 共和党は米議会上院でも多数派を獲得し、下院でも勝利する可能性がある。上下両院を制すれば大統領が自らの政策を立法化し、重要な人事を推進することが容易になるだろう。 接戦が伝えられる中で投票日を迎え、ホワイトハウス奪還の可能性は五分五分とみられていた。多くの専門家が、トランプ氏の政治生命は2021年1月6日についえたとみていた。その日、暴徒化した支持者が2020年の大統領選挙の結果を覆そうと米議会を襲撃する事件が発生した。 また大統領退任後は、法的な問題に悩まされてきた。今年、ニューヨークの陪審は刑事裁判でトランプ氏に有罪判決を下した。今回の勝利により、トランプ氏は有罪判決を受けた初の大統領選当選者となった。 出口調査によると、トランプ氏は伝統的に民主党支持者であるヒスパニック系からの支持を多く集めた。トランプ氏はまた、2020年の前回選挙以来、物価上昇の痛みを痛感してきた低所得者層の間でも支持を獲得した。さらに岩盤支持層である地方の白人や、大学教育を受けていない有権者から今回も多くの票が集まった。