大谷選手「50-50」記念ボール、6億6000万円で落札 過去最高額
野球の米大リーグ(MLB)ロサンゼルス・ドジャース所属の大谷翔平選手(30)が「50本塁打、50盗塁(50- 50)」を決めたホームランボールが23日、オークションにかけられ、記念ボールとしては過去最高の約440万ドル(約6億6000万円)で落札された。 大谷選手は9月19日のマイアミ・マーリンズ戦で、米野球界初となる「50- 50」の記録を達成した。 その記念ボールを誰が競り落としたのかは、明らかにされていない。 オークションにおける野球ボールのこれまでの最高落札額は、1999年のマーク・マグワイア選手の70号ホームランボールにつけられた約300万ドルだった。マグワイア選手は前年、シーズン最多本塁打記録を更新しており、そのときのボールがオークションにかけられた。 ■所有権めぐる訴訟 「50-50ボール」と呼ばれる大谷選手のホームランボールは、完全な所有権をめぐって現在、フロリダ州で訴訟となっている。 原告のマックス・マタスさん(18)は、ボールは一時的に自分の手の中にあったが、「クリス・ベランスキー」という名前とされる男性がマタスさんの腕に両足を巻きつけ、両手を使ってマタスさんの手からボールを奪い取ったと、裁判で主張している。 ただ、オークションについては、ボールの所有権を主張している全員が実施に同意したとされる。 今回の競売を取り仕切ったゴールディン・オークションズによると、買い手はボールの所有者になることを「完全に保証」されたという。 同社を設立したケン・ゴールディン氏は、「世界中から入札があり、この象徴的な収集品と大谷のスポーツ界への影響の大きさを物語っていた。落札者が決まり感激している」と話した。 ■スポーツ界の最高報酬選手 大谷は昨年12月、ドジャースと10年総額7億ドル(約1000億円)という米野球史上最高額の契約を結んだ。 スポーツ界全体でも、フィールド上の収入としてはトップクラスだが、世界一ではなかった。しかし、フィールド外での収入を合わせると、サッカーのクリスティアーノ・ロナウド選手、リオネル・メッシ選手、バスケットボールのレブロン・ジェイムズ選手らの収入を、大谷選手は上回る。 大谷選手は昨年12月、ドジャースが実力ある選手を獲得して強いチームであり続けられるよう、報酬の大半を後払いで受け取ることに合意した。 これにより、大谷選手は2033年まで毎年200万ドルずつ受け取り、残りの6億8000万ドルはそれ以降2043年までにを受け取ることになった。 大谷選手とドジャースは25日(日本時間26日)、ニューヨーク・ヤンキースとのワールドシリーズ第1戦を迎える。 (英語記事 Ohtani's '50-50' baseball sells for record £3.4m)
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