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2024年7月26日に開会式が行われるパリオリンピックのメダル候補を紹介する「メダルへの道」。今回は、東京オリンピックで金メダルを獲得し、パリオリンピックでは妹の阿部詩選手とともに、前人未踏のオリンピック同日連覇に挑む、柔道男子66kg級の阿部一二三選手（パーク２４所属）。目標に掲げる“隙のない柔道”への一二三選手の進化と、妹・詩選手への思いに迫ります。 【写真10枚】妹・詩選手とともに前人未踏のオリンピック同日連覇に挑む柔道男子66kg級の阿部一二三選手を見る

阿部一二三　野望である「オリンピック4連覇」への新たな武器

一二三選手の最大の武器は、背負い投げや袖釣込腰などの豪快な「担ぎ技（かつぎわざ）」。東京オリンピックでも大きな威力を発揮し、金メダルに輝きました。さらに、その後の世界選手権でも2連覇を達成し、5年間無敗と無類の強さを誇っています。 王者の風格漂う一二三選手に野望を聞いてみると・・・ 一二三選手：最終的な夢とか目標はオリンピックで4連覇することです。 野村忠宏さんを超えるオリンピック4連覇を達成する為に、パリでは絶対に負けられません。 そのために一二三選手が力を注いできたのが「足技」。 一二三選手：技の幅を増やすために足技をすごく練習したし、練習量が増えましたね。2，3倍になったんじゃないですかね。 磨いた「足技」の中でも目を引くのが、相手の横に踏み出し、片足を刈って倒す「大外刈」です。 2023年に行われた国際大会の決勝では、パリでも対戦が予想されるモンゴルの強豪選手との試合で、相手選手が一二三選手が得意とする「担ぎ技」を警戒し重心を後ろにかけていたのを利用し「大外刈」を決めていました。 一二三選手：相手が混乱するような柔道。どんな技がくるのだろうという柔道をしたいというのもあるので、だいぶ形にはなってきた。 世界選手権では、逆に「大外刈」と見せかけて「担ぎ技」を決めるなど、まさに“相手が混乱する柔道”を体現しています。

妹・詩選手は“いい意味でのライバル”

試合では鬼気迫る表情が印象的な一二三選手ですが、そろって金メダルを獲得した世界選手権の記念撮影の前には、妹・詩選手のメダルの紐を整えてあげる優しいお兄さんの一面も。 さらに、東京オリンピックの時は先に詩選手が金メダルを獲得し、その後一二三選手が金メダルを獲得したのですが、パリでは逆に一二三選手の試合の方が先。よりプレッシャーのかかる後の試合になった詩選手のことを心配していました。 一二三選手：妹が先で僕が後で別にいいのに、今回違うんかみたいな、不安というか心配ですよね。 酒主義久アナ：詩選手は一二三選手にとってどんな存在ですか？ 一二三選手：いい意味でライバルみたいな。妹がいるから頑張れる部分もあるし、重圧は他の選手の2倍、3倍だと思うんですけど、僕が思っているのは（優勝すれば）喜びは2倍3倍というか、同じ場所に立っているという喜びを2人で味わえるというのは僕らしかできないことなので。 “いい意味でのライバル”妹・詩選手の存在こそ、一二三選手のメダルへの道です。 一二三選手：妹との兄妹同日二連覇、圧倒的な力でオール一本勝ちで相手をしっかり投げて優勝したいと思います。 （『めざましテレビ』2024年7月19日放送より）