自民党本部襲撃 火炎瓶処罰法違反容疑で49歳を再逮捕へ
東京都千代田区の自民党本部と首相官邸が衆院選期間中に襲撃された事件で、警視庁公安部は8日にも、埼玉県川口市の職業不詳、臼田敦伸容疑者(49)を火炎瓶処罰法違反の疑いなどで再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で判明した。 【写真特集】首相官邸前の柵に突っ込んだとみられる車 捜査関係者によると、臼田容疑者は10月19日午前5時45分ごろ、自民党本部前で手製の火炎瓶を投げた疑いがある。一部が敷地内に落ちるなどし、本部の外側や警戒中だった警視庁機動隊の車両が焼けた。 臼田容疑者はこれまでの警視庁の調べに対し、黙秘しているという。 火炎瓶はガラス瓶に2本の着火剤がガムテープで付けられ、アルコールのような液体に布が浸された構造だった。臼田容疑者は自民党本部に車で近づき、降車後に高圧洗浄機で液体を噴射。催涙スプレーのようなものもまいたうえで、火炎瓶を投げたとみられる。 直後に車で首相官邸に向かい、警備用の柵に突っ込んで停止。その場で発煙筒を投げて警備を妨害したとして、公務執行妨害容疑で現行犯逮捕された。臼田容疑者はその際、防護服とガスマスクを着用していた。 臼田容疑者は過去に原発再稼働に反対する活動に関わっていたとの情報もあり、警視庁は動機や事件に至る経緯を調べている。【木下翔太郎】