増田貴久「自信があって、何度失敗しても立ち上がる」名作舞台でプロデューサー役に共感
増田貴久さんが、2年半ぶりのミュージカル出演への意気込みを語りました。 増田さん主演のミュージカル『20世紀号に乗って』が、3月12日より上演されます。原作は1932年に書き下ろされた戯曲で、アメリカで映画化、ミュージカル化された名作。日本では1990年に初演、今回の上演は約5年ぶりとなります。 【写真】「ちょっと引かれていたかも」共演者とのエピソードも明かした増田貴久 舞台演出家兼プロデューサーのオスカー・ジャフィ(増田)は、かつてはブロードウェイの花形でしたが、現在は多額の借金を抱える身。高級列車「特急20世紀号」に乗り込み、同乗していた元恋人の大女優・リリー・ガーランド(珠城りょう)を口説き、再び自分の舞台に立たせて再起を図ろうとします。 2021年のミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』以来、約2年半ぶりの舞台主演となる増田さんに、歌やダンスの手応え、「ちょっと引かれていたかも」と明かす共演者とのエピソードなどを聞きました。
トゲのあるセリフにも「まったく共感できないとは思えない」
――オファーを受けて、どのように役作りを始めましたか? 映画版を見たり、海外版ミュージカルの音楽を聞いたりしましたが、映画版でオスカーを演じているジョン・バリモアさんがすごくダンディで大人な印象だったので、「え、僕で大丈夫?」と、少し戸惑いました。 オスカーは、昔は作品をいくつも成功させたものの、今は落ちぶれているという役どころ。どうしたら僕のオスカーがオスカーらしく見えるか、初めは悩みました。年齢を感じさせるために「髪の毛を白く染めて、ヒゲを生やしますか?」と、演出のクリス・ベイリーさんに相談しましたが、キャラクターも作品もポップでチャーミングなので、今回はそういう見せ方はしないことになりました。 ――オスカーは独占欲と嫉妬心が強い人物ですが、どんな印象を持ちましたか? 言葉が乱暴で横柄ですが、過去に作ってきた作品は、きっと本当に素晴らしいものだったんだろうと思います。失敗も何度もしてきたけれど、常に仲間がついてきてくれているから、たぶん本当に嫌な人間ではない。嫌われないのは何でだろう、というのを考えながら役を作っています。 ――オスカーに共感できる部分はありますか? 自分に自信があって、何度失敗しても立ち上がるところは、僕と似ているかもしれません。オスカーのトゲがあるセリフも、まったく共感できないとは思えなくて。「オスカーは何でこういう言葉を言ったんだろう」「自分だったら何て言うだろう」と想像しています。 ――オスカーは舞台プロデューサーですが、本作のプロデューサーを参考にすることもありますか。 今回のプロデューサーさんは以前も何度かお仕事させていただいた方で、プロデューサーとしての話も、よくしてくださいます。オスカーと反対で本当にやさしくて穏やかな方なので、そういう面ではちょっと違うかもしれません(苦笑)。 でも仕事柄、プロデューサーさんは身近にたくさんいますし、会う機会もお話しする機会も多いので、いろいろな“プロデューサー像”をイメージできるのは良かったなと思います。