1950年代の家をプロがリノベすると経費削減しても余裕でかっこいい空間に!
デザインをこよなく愛する人々なら、新築や必要以上にアップデートされた建築は避けるのではないでしょうか。アシュレイ・マドックスがマグノリアのスタイリング・ディレクターとして働くためにテキサス州ワコへ越してきたときに興味をもったのは、リノベーションされていない、あるミッドセンチュリー建築でした。 【写真集】ミッドセンチュリー建築を家族の空間に変えたリノベーションアイディア アシュレイはリノベーションにあたり、友人で同僚でもあるインテリアデザイナーのヒラリー・ウォーカーに声をかけました。1950年代らしい魅力は残しつつ、現代のライフスタイルには合わないレイアウトに変更を加えたいと考えたのです。
キッチン:イメージは「紳士がまとうスーツ」
まずはキッチンから。ビルトイン型の収納を設置し、アシュレイがいうところの「お気に入りのものたち」を置きました。壁は撤去しましたが、オリジナルの隠し収納はそのままに。ファミリールームと共通の収納のなかには、息子たちのおもちゃ類を仕舞い込み、棚にはお気に入りのオブジェ等を並べています。 広々としたキッチンには、ミッドセンチュリーのカラーパレットと調和するウォルナット製のキャビネットとパネル付きの冷蔵庫を配置。ダークな色合いの石材を使ったカウンターは、光沢のあるテラゾー製フローリングと相性抜群です。「キッチンのイメージは、紳士がまとう上質なスーツ。ここを起点に、他のエリアのスタイリングを行いました」
ファミリールーム:家具の張り地に自動車用のテキスタイルを使って経費削減
室内を歩きまわると、大胆な色使いが強い印象を与えます。マスターベッドルームは少し褪せたようなオレンジ色、息子たちのためのベッドルームはグリーン、バスルームはブルーです。ラウンドトップやフェイスブック・マーケットプレイスで購入した家具には、自動車用のテキスタイルを張りました。「不思議なのですが、これでかなり経費が削減できました。一見、ミッドセンチュリーのオフィスから拝借したテクスチャー豊かなツイードのようですが、かなり安価なんですよ」とヒラリー。この家には、高価すぎるものも、平凡すぎるものも置かれていません。
取り入れやすい価格帯のアイテムやヴィンテージアイテムも混ぜながら、家族のための空間に。この家のプランニングや色、素材使いを参考に、個性豊かなファミリーホームをつくってみてはいかがでしょうか。