ヤクルト・村上宗隆、〝定位置〟復帰2戦目!4番弾「どこの球場でも逆方向に打てるのは僕の持ち味」
主砲の一発で快勝!! セ・リーグ最下位のヤクルトは18日、中日6回戦(バンテリンドーム)に11―5で勝利し、連敗を止めた。2試合連続で4番に座った村上宗隆内野手(24)が一回、今季初の〝4番弾〟となる先制の2号2ラン。3月29日の開幕戦(対中日、神宮)以来となる猛打賞をマークし、勝利に導いた。投げては、高橋奎二投手(26)が5回8安打3失点の粘投で今季初勝利を挙げた。 鮮やかな弾道を描いた打球は、燕党が陣取る左翼席最前部に吸い込まれた。2戦連続で4番に座った村上が、一回2死一塁で先制の2号2ラン。今季初の〝4番弾〟を放ち、大きくうなずいた。 「どこの球場でも逆方向に打てるのは僕の持ち味だと思っている。しっかり対ピッチャーと戦えているので、いい打席を送れている」 一塁ベースを回ると、力を誇示するかのように右手で左胸をたたいた。中日先発・柳の外角直球を逆らわずに一閃。逆方向への飛球は好調時のバロメーターの一つでもあり、村上らしいアーチだった。14日のDeNA戦(横浜)で開幕54打席目にして待望の今季初アーチをかけたが、同戦は2番での出場。〝定位置〟での一発は、特別だったに違いない。 主砲が打てば、勝利につながる。打線は今季最多の15安打を集中し、今季初の2桁得点で快勝した。村上自身も四回に二塁内野安打、八回に中前打を放ち、3月29日の開幕戦(対中日、神宮)以来となる猛打賞をマーク。それでも「野手が点を取ってピッチャーを楽にしてあげられるのが久々ですし、もう少し早い段階でたくさん点を取って有利に進めていければと思っていた」と勝利の中に貪欲さを見せた。 前進する―。開幕からなかなか本塁打が出ない中でも、この言葉の大切さをかみしめてきた。今年1月の宮崎・日向での自主トレ中、青木から「完璧よりも前進していることだけ考えていればいい」と金言を授かった。3月1日に必勝祈願した明治神宮でも絵馬に「前進」と記した村上。打撃練習中にバットを使い分け、構えた際の腕の位置を変え、試行錯誤しながら前に進んできた。 高津監督は「彼の苦しむ姿をたくさん見てきたので、また一つ乗り越えて大きく成長していく時期なんだろうな」と言い、重圧の中、戦う主砲をおもんぱかった。依然最下位には変わりないが、光は見えた。ここから、反攻態勢に入る。(赤尾裕希)