ザガートの最新作「ザガートAGTZツインテール」はアルピーヌA220へのオマージュだ 好きかもー
その結果、「AGTZツインテール」という少々扱いにくい名前が付けられた。19人の顧客全員が、実質的に1台のクルマに2つのまったく異なるルックスを手に入れたことになる。リアエクステンションは簡単な手順で着脱が可能で、クルマにまったく異なる外観を与える。
全長4.80メートルを超えるロングテール
ロングテールとしての「AGTZ」の全長は4802mmで、ベースとなった現行型「アルピーヌA110」に比べて622mm長くなっている。リアエクステンションを取り外し、付属のブラケットに収納すると、ショートテールバージョンの全長は4305mmとコンパクトになる。
しかし、ザガートはリアだけにとどまらず、ボディのあらゆる部分に手を加えた。アルピーヌ A110の基本的な特徴はまだ認識できるが、よく見ると、ザガートが実際にどれだけ変更したかがわかる。 フロントエンドは大きく引き下げられ、新しいエアインテークとオリジナルを彷彿とさせる大きく伸びたヘッドライトが特徴的だ。ウイングは新たに成形され、黒いAピラーのおかげでガラス面がバイザーのように見える。ドアの後ろには、アルピーヌにはない、角張った新しいエアインテークが「AGTZ」を飾っている。
カーボンファイバー製ボディパーツ
もちろん、ザガートではダブルバブルと呼ばれる特徴的なモールドルーフも欠かせない。ショートテール仕様のテールライトは特に幅の狭い横型で、ロングテール仕様の「AGTZ」には縦型のテールライトが装備される。新しいボディパーツはすべてカーボンファイバー製となっている。
ザガートによれば、リアエクステンションの装着は素早く簡単にできるはずだという。イタリア人にとって、「AGTZ」がオリジナルのようなレーシングカーとしてではなく、華やかなグランツーリスモとして見られることも重要だ。
現時点では、技術的な変更があったかどうかは不明である。ノーマルの「アルピーヌA110」では、1.8リッターターボ4気筒エンジンが252馬力、最上級グレードの「A110 R」では300馬力のスムーズなパワーを発揮する。いずれの場合も、7速デュアルクラッチが動力伝達を担う。
アルピーヌA110の10倍(!)の価格
「AGTZツインテール」は19台のみ生産され、その約半数はすでに完売している。しかし、ザガートの最新作が欲しいなら、迅速かつ懐の深い人でなければならない。本体価格はネットで65万ユーロ(約1億500万円。グロスで77万3500ユーロ=約1億2,400万円)、このスモールシリーズ専用モデルは、市販の「アルピーヌA110」の10倍以上するのだ! 「AGTZツインテール」は、サンモリッツで開催される「The ICE」(2024年2月23~24日)で初公開され、実際の初公開は、2024年5月にコモ湖湖畔でおこなわれる「コンコルソ デレガンツァ ヴィラ デステ」で行われる。Mio amore!
Jan Götze