『薬屋のひとりごと』壬氏役でブレイク中の大塚剛央、実は「ものぐさなんです」
今回、ご紹介するのは、TVアニメ『薬屋のひとりごと』。後宮を舞台に、毒見役の少女・猫猫(マオマオ)が様々な難事件を解決する、謎解きエンタテインメントです。美形の宦官の壬氏(ジンシ)を演じ、人気沸騰中の大塚剛央(おおつか・たけお)さんにお話をうかがいました。 【画像】『薬屋のひとりごと』で人気沸騰中! 大塚剛央さんの独占ショット集はコチラ。
「壬氏が完璧な人間ではないところにホッとしています」
【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 171 『薬屋のひとりごと』の原作は、シリーズ累計3,100万部突破の大人気小説。現在の後宮ブームの先駆けとなった、後宮謎解きエンタテインメントです。 舞台は、大陸の中央に位置するとある大国。主人公は、その国の帝の妃たちが住む後宮で下働き中の毒見役の少女・猫猫。 彼女はかつて花街で薬師をやっていた稀代の毒好き。美形の宦官・壬氏から次々に面倒事を頼まれ、薬師の知識を生かして、様々な難事件を解決していきます。 1月6日に第2クールの初回放送を迎え、謎解きの面白さ、映像の美しさとともに、猫猫と壬氏のじれったい関係にも魅了されるファンが急増している話題作です。 ーー本作へ出演が決まったとき、どう思いましたか? 大塚さん 最初は私たちが生きている現代とは違う、ファンタジーの世界にどれくらい入り込めるのかなと思いました。実際演じてみると、自分が思っていた以上にすっと物語に入り込めたことに驚きました。 ーー壬氏を演じる際に心がけていることは? 大塚さん 誰に相対しているのかというところは、意識して演じています。自分の素を見せられる相手なのか、自分の武器である美しさを利用すべき仕事相手なのか。猫猫に対して思わず素が出てペースを乱されるところなど、どこにいて誰と喋っているのかを意識して演じることで、壬氏の思考が見えたら良いなと思っています。 ーー壬氏を演じる際、美しさと同時に、美しさを利用するような演技を心がけているそうですね。 大塚さん 壬氏は、自分の立場や見た目など、使えるものは何でも使うという覚悟を持って生きているような人物です。その覚悟は、物事を自分の有利なほうへ導く際、最大限に発揮されると思っています。 第1クールは、艶やかなところと次第に素の部分を見せていくところの演じ分けを意識しました。視聴者の方々のほうが印象の変化を感じていただけているかもしれません。 ーー第1クール全体を振り返ってみて、いかがですか? 大塚さん 1カットごとにこだわりがすごく、意図された演出があります。見どころしかないなと思いました。ひとりの視聴者として本作を楽しみましたし、見応えがありました。 ーー特に印象に残っているシーンは? 大塚さん 後宮を遠目で切り取っている映像は、ひとつひとつのカットに意味が込められているんです。例えば、梨花妃(リファヒ)が子どもを亡くして泣いているシーンでは、雨が降っています。ほかのシーンの映像も内容によって色を意図的に演出されているんです。それに気づいたとき、思わず「なるほど」という声が出ました。 ーー掛け合いのシーンを演じる際に、心がけていることは? 大塚さん 掛け合いのシーンを演じる方と一緒に収録をしていて、その方のお芝居に反応するということは、僕がほかの役を演じる際にも大切にしているところです。 猫猫が壬氏になびかない様子は、猫猫を演じる悠木(碧)さんのお芝居に反応して演じました。高順(ガオシュン)とのやり取りで言えば、長年側にいてくれる相手に対するお芝居を小西(克幸)さんのお芝居を通して感じることができました。 ーー悠木さんのお芝居で特に印象に残っているところは? 大塚さん 猫猫は常に感情をあらわにするキャラクターではありませんが、感情がぐっと上がったときの悠木さんのお芝居が印象に残っています。 特に第4話で梨花妃の侍女に対して怒るシーンは、静かな怒りのなかにしっかり感情が乗っていて、目の前で拝見してすごいなと思いました。そこから、壬氏の「女って怖いな」というセリフにつながるんです(笑)。 ーー猫猫とのじれったい関係に思わずひとりごとを言ってしまうファンは多いと思います。 大塚さん 僕もしょっちゅうひとりごとを言います。自宅や移動中など、セリフの練習も兼ねてひとりごとを言っています。仕事が終わった後、時間に余裕があれば歩いて移動して、仕事の反省点を口に出しながら整理して消化します。ひとりごとは自分のクセになっているのかもしれません。 そのおかげか、僕はもやっとしたら、歩いて消化して「よし、終わり」となるので、気持ちを引きずりません。たまにひとりごとを言っているところを人に見られて「ん」という表情をされると、「あっ」と我に返りますが(笑)。 ーーどれくらいの距離なら歩いて移動しますか? 大塚さん MAPを見て1時間以内なら、歩いて移動しようと考えます。東京はせわしない場所ですから、なるべく外を歩いて空気を感じながら移動したいんです。健康のためというより、気持ち良く過ごすためにそうしています。 ーー『薬屋のひとりごと』を観ていて、思わずひとりごとを言ってしまった瞬間はありますか? 大塚さん 面白くて「ふふっ」と笑ってしまったり、「なるほど」と思わず声に出して感嘆するときがあります。 ーー本作は配信サイトでも常に上位をキープするほどの大反響を巻き起こしています。 大塚さん 放送が始まってから、ファンの方々や同業者の方々の反応がすごかったので、それほど大きな作品なんだと身に染みて実感するようになりました。 自分が何か言われることよりも、作品に対するポジティブな意見を喜んでいます。視聴者の方々が見てくださり、物語を楽しんでいる。そのことに少しでも貢献できているのであれば嬉しく思います。 ーー最後に、今後の見どころをお願いいたします。 大塚さん 登場人物が増えますが、埋もれることなく、それぞれを軸にした話が展開されます。あまり詳しくは言えませんが、ひとつのテーマをほかの登場人物の目線で見ると面白く、そのための演出も仕掛けてあると思います。 猫猫と壬氏は、これまで以上に大きな事件に立ち向かっていきます。第1クールを見返しながら、第2クールを楽しんでいただきたいです。