トランプ氏、バイデン氏の討論力を評価 「見くびらない」と警戒
11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)は20日、インターネットでの配信番組で、27日の第1回テレビ討論会で対決する民主党のジョー・バイデン大統領(81)について「立派な討論者だ」と警戒感を示した。普段は「大統領として能力不足だ」とけなしているが、討論会を前に相手を持ち上げることで「トランプ氏の圧勝」を求める支持者の期待値を下げる狙いもあるとみられる。 【写真】トランプ氏の元「腹心」 マイケル・コーエン氏 トランプ氏は、バイデン氏が2012年大統領選の副大統領候補の討論会で「(共和党の)ポール・ライアンを打ち破った」と評価した。「(大統領としての)政策は外交も内政も最悪だから能力不足だと思う。しかし、彼を見くびることはない」と強調した。 討論会は27日夜(日本時間28日午前)、米CNNのスタジオで90分間開かれる。聴衆は入れない。原稿などを持ち込むことはできず、討論やアドリブの力が問われる。 投げたコインの表裏を予想する「コイントス」の勝者が、会場での立ち位置か、最終討論の発言順を選べるルールだ。「裏」を予想して勝ったバイデン陣営はテレビ視聴者から見て画面右の立ち位置をとった。これはバイデン氏がトランプ氏を破った20年大統領選の討論会と同じだ。トランプ氏の陣営は最終討論で後に発言することを選んだ。【ワシントン秋山信一】