怒りに頼る指導はなぜダメなのか…元バレーボール日本代表益子直美さんが説く、心を育てるスポーツの大切さ
鹿児島市の西本願寺鹿児島別院で、「ハートフルアカデミー」と題する講演会があった。「監督が怒ってはいけない大会」を主催する元バレーボール日本代表の益子直美さん(58)が大会の狙いを説明し、心を育てる大切さを訴えた。 【写真】監督が子ども達を褒める意義を伝える益子さん=23日、鹿児島市の西本願寺鹿児島別院
大会は、監督が怒った場合「×(ばつ印)」が書かれたマスクを着けさせられる。益子さんは、春高バレーで準優勝しても喜べないほど萎縮し、自身も怒りに頼る指導に陥ってしまった過去を打ち明け、「心技体のうち、心だけ育たなかった」と語った。 大会の目的はスポーツに触れ始める小学生の環境を変えること。「怒る指導は自分で考え学ぶチャンスを奪ってしまう。誰よりも子どもたちを知る監督が褒めることで、子どもの心が育っていく」と訴えた。 参加した日本スポーツコーチング協会の田原直弥さん(29)は5年前に益子さんに会う機会があり、「影響を受け、自分は『監督がベンチに座らない大会』を開くようになった。いつかコラボしたい」と話した。 講演会は23日あり、10代から80代まで約150人が参加した。
南日本新聞 | 鹿児島
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