標茶を乗用馬の聖地に なおみちカフェ、知事取り組み視察
鈴木直道北海道知事が道内各地を視察する「なおみちカフェ」が29日、釧路セントラル牧場(阿歴内基線、津野斉代表取締役)で行われた。馬を核とした地域づくりを目指す「道東ホースタウンプロジェクト」について理解を深めた。 町は1908年に軍馬補充部川上支部が設置されてから、45年の終戦まで日本有数の馬産地として栄えた。同プロジェクトは民間事業者と連携して引退乗用馬の預託や乗馬サービスの開発などに取り組み、ふるさと納税による寄付金も活用しながら「乗用馬の聖地」づくりを進めている。 釧路セントラル牧場は、同プロジェクトで、町内で初めて引退馬を受け入れた牧場で、29日現在は6頭の引退馬を預託している。この日は、プロジェクトの総合プランナーを務める合同会社ホースタウンリンクの岡本昌代表と津野代表、佐藤吉彦町長が鈴木知事と懇談した。 岡本代表は「寄付が集まり、ありがたい。今後も継続したい」、佐藤町長は「9月にオープンする宿泊施設『ぽん・ぽんゆ』でもアクティビティーに馬を取り入れたい」、津野代表は「牧場の従業員は道外の人がほとんど。もっと若い子たちが触れられるよう、標茶高校に馬術部をつくってほしい」と語った。 鈴木知事は「競走馬のふるさとである北海道に、安心して戻って来られる場所があり、生涯応援してもらえる。そして、事業が寄付で機能しているのは模範的な取り組みだ」と評価した。
釧路新聞