（写真：静岡新聞社）

　静岡市は24日、直近の人口動態を反映させ、独自に算出した将来人口推計値を公表した。2050年に現在から約18万人（27％）減少して約49万人となり、国立社会保障・人口問題研究所（社人研）の推計よりも早いペースで、政令市の指定要件である50万人を割り込むとした。 　社人研の将来人口推計は5年に一度行われる国勢調査に基づき、0～4歳など5歳階級ごとに行政区単位の数値を公表している。これに対して市は、3カ月ごとに更新される住民基本台帳を基礎データに使用し、小学校区単位で年齢別の人口推計値を算出した。 　その結果、24年6月時点で67万5506人の人口は、50年には49万2072人と推計され、20年の国勢調査を参考にした社人研の推計値54万6205人を約5万4千人下回った。0歳人口については24年6月に3458人だったのに対し、50年の市の推計値は2588人で、社人研の推計値を254人下回った。 　行政区別の50年の市算出推計人口は葵区約18万2千人、駿河区約16万3千人、清水区約14万6千人で、清水区の減少率が24年6月比34・8％減と大きかった。 　市の担当者は、0歳人口の減少傾向が直近4年でさらに進んだことが、社人研の推計値を下回った主因と分析している。推計人口は毎年更新し、将来の人口動向を見据えた小中学校など公共施設の適正配置や、人口減少対策の立案に役立てる。 　市は近く、小学校区単位の人口推計値を市ホームページで公表する。