【大学選手権】東日本国際大が2年ぶりの初戦突破 元U―18日本代表の1番・黒田義信が逆転満塁本塁打
◆第73回全日本大学野球選手権大会▽1回戦 東日本国際大5―1吉備国際大(11日・東京ドーム) 3年連続17度目出場の東日本国際大(南東北大学)は吉備国際大(中国地区大学)を5―1で下し、2年ぶりに初戦突破した。1点を追う8回、元U―18日本代表の1番・黒田義信三塁手(2年)=九州国際大付=が逆転満塁本塁打。プロ入りを熱望するリードオフマンが、チームに不可欠の存在であることをアピールした。 3打席凡退していた黒田が第4打席の8回、ついに目覚めた。2死満塁、外角のカットボールをとらえた打球は、右中間スタンドへ。「チームを勢いづけたかった。ずっと狙っていました」。大学で初、高校通算43本の中にも1本もなかったという満塁弾で勝利を決定づけた。藤木豊監督は「お願いをして、お願いに応えてくれた。(黒田は)こういう星の下に生まれてきたんだな。よく(満塁打を)捕まえましたよ。ホントに…」と感慨深げに言った。 走攻守に長け、「九州のヨシノブ」と呼ばれた高校時代の売りモノは50メートル5秒9の俊足。昨年のリーグ戦では春季、秋季ともに1年生ながら1番に入ったが、無安打に終わった。「上のレベルになると足(走力)だけでは通用しない」と気づき、肉体改造に着手。タンパク質を多めに摂取し、背中やハムストリングスの筋力を強化。7、8キロ増えたという体重は77キロになった。「今までは手先だけで(バットを)振っていたが、体全体を使いながら振るようになった」。その成果が大舞台で表れ、藤木監督は「黒田の成長はまだまだとどまることを知らない」とさらに期待した。 2回戦(12日)では和歌山大と対戦する。「この1本で満足せず、さらに高いレベルでプレーできるようにしたい」と黒田。目標のプロ入りへ向け、さらにアピールし続ける。(甲斐 毅彦)
報知新聞社