オリバー・ストーン監督、『バービー』を貶した発言を謝罪 「ライアン・ゴズリングは真面目な映画に出るべき」
昨年の大ヒット作でアワードシーズンを賑わせている映画『バービー』。マテルのバービー人形をヒロインにしたファンタジーコメディではあるけれど、男女差別や女性の生き方に関するメッセージが込められた作品として今年の賞レースを賑わせている。 【写真】リアルバービー！ マーゴット・ロビーの『バービー』プロモツアー、全衣装を追跡
でもハリウッドのベテラン監督、オリバー・ストーンは気に入らなかったもよう。昨年6月、新聞「シティAM」のインタビューで、マテルのある重役が「『バービー』の続編はストーンが監督するべきだ」と冗談めかして発言したことについて聞かれると「バカバカしい」と回答。「ライアン・ゴズリングが金のためにあんなことをしているなら時間の無駄だ。彼はもっとシリアスな映画に出るべきだ。ハリウッドの幼稚化に加担すべきではない」と激しく非難した。ちなみにこの時点で『バービー』は公開されていない。
昔気質の監督としては今のハリウッドの状況が全体的に許せなかったよう。「戦争映画も含めてファンタジー、ファンタジー、ファンタジーだ。『ワイルド・スピード』も以前は面白く見たものだが、今ではマーベル映画のようだ。映画の中で何回車をクラッシュさせるんだ？」。キアヌ・リーブスの『ジョン・ウィック』シリーズも標的になっている。「飛行機の中で3時間ちょっとある『ジョン・ウィック』を見た。途中で778回寝たよ。目を覚ますたびにジョン・ウィックがまた人を殺しているシーンに直面した。まるで世界が非論理の世界に落ちたようだ」。これらの発言が発掘され、マスコミを騒がせている。
『バービー』に関する発言と言えば、今月初めに開催されたゴールデン・グローブ賞の授賞式でも司会でコメディアンのジョー・コイが見下すようなジョークを披露、物議を醸した。コイ曰く「『オッペンハイマー』と『バービー』が映画興行成績賞を競っている。『オッペンハイマー』はマンハッタン計画について書いた721ページのピューリッツァー賞受賞作が原作だ。でも『バービー』の方は胸の大きいプラスチックの人形が原作」「『バービー』で重要だったシーンは彼女が完全無欠な美人から、息が臭くてセルライト持ちの扁平足になる部分。これはキャスティングディレクターが性格俳優と呼ぶ人種だね」と語り、観客席のセレブたちから冷たいリアクションを引き出した。SNSには「『バービー』をバカにしている」「こういうことを言う人がいるから作られた映画なのに何もわかっていない」と批判する書き込みが殺到した。
