【ライブレポート】JUJU、デビュー20周年の『JAZZ LIVE』開催!「この先の20年もよろしくお願いします!」
■“秋に始まる恋”をテーマに選曲された、贅沢でデリシャスな大人の空間! JUJUが、11月17日にブルーノート東京にて、6日間 12公演に及んだ『JUJU JAZZ LIVE 2024 EVERYTHING DELICIOUS IN AUTUMN!!』のファイナル公演を開催した。 【画像】ブルーノート東京講演の様子(ライブ写真全6枚) デビュー20周年のアニバーサリーイヤーの今年、様々なテーマのライブを行ってきたJUJU。 2月に『スナックJUJU東京ドーム店』、6月から8月にかけては、全国9ヵ所11公演に及んだ全国アリーナツアー『YOUR REQUEST』、10月には11年ぶり2度目となるフルオーケストラコンサート『billboard classicsJUJU20th ANNIVERSARY PREMIUM CLASSIC CONCERT 2024』を開催した。 そして、2024年のライブ締めくくりとなる『JAZZ LIVE』は、 2011年からブルーノート東京で行われている毎年恒例のライブ。 JUJUにとってライフワークともいえるライブで、今年で14年連続14回目の開催となった。 開演時間になると、バンドマスターの石成正人(Gu)を先頭に、草間信一(P)、SOKUSAI(Ba)、天倉正敬(Ds)、本間将人(key、sax、fl)の5人のバンドメンバーがステージに。 そして、バンドがアフロキューバンのリズムを鳴らし始めると、JUJUが登場。オリエンタルな月夜の風景を引き連れてくるジャズのスタンダードナンバー「A Night In Tunisia」でライブをスタートさせると、「今年も私が大好きなブルーノート東京で皆さんにお会いできることを心より楽しみにしていました」と挨拶。 『JAZZ LIVE』が初めて秋の開催となったことに触れ、“秋に始まる恋”をテーマに選曲したことを明かし、「ジャズのラブソングを歌いながら、皆さんと一緒に秋に始まった恋について考えていきたい」と語った。 「シンプルな言葉で大切なことをたくさん教えてくれるジャズが大好きなんです」というJUJUは、英語歌詞の物語を一曲ずつ丁寧に伝える。 冒頭からバンドメンバーによるソロ回しで観客を沸かせたオープニングナンバー「A Night In Tunisia」は「きらめく場所で心がときめく相手に出会って恋に落ちた」場面であることを説明。 「Trust In Me」では、過去の恋愛で受けた傷や痛みに振り回されながらも、「私のことをもうちょっと信頼してくれてもいいのに」という切なる願いを、気だるくも情感のこもった歌声で表現。 恋の熱を帯びていく「All The Things You Are」、続く「More Than You Know」では、ハイチェアに腰かけ足を組んで雰囲気たっぷりに歌い、「あなたが思ってる以上にあなたのことばかりを考えてしまうし、あなたが思ってる以上にあなたに夢中になっている」という歌の物語の心象風景を伝えた。 そして、「Tea For Two」では距離が縮まったふたりきりの時間を体現するようなエレキギターのソロに、コケティッシュでチャーミングなスキャットで寄り添うと、恋の高鳴りを示すかのように弾むバンドアンサンブルに、自然と手拍子が沸き起こった。 しかし、ここで、ときめきに溢れた幸せな日々は一変。「Black Coffee」では急に連絡が途絶えたモヤモヤをブルージーな歌い回しと大きなため息で表現し、「In A Sentimental Mood」ではタイトルどおりにセンチメンタルなムードでフロアを満たした。 石成がブラジルの民族楽器であるビリンバウを弾き、本間がフルート、天倉が左手でドラムを叩きながら右手でマラカスやシェイカーなどのパーカッションを駆使した「Berimbau」から、サンバのリズムにフロアの熱気が上がった「Batucada」と、ブラジル音楽を2曲続けてパフォーマンス。 「Berimbau」では、全編ポルトガル語で歌いきってモヤモヤを吹き飛ばすと、観客からは大きな歓声と拍手が送られた。 「誰に何を言われても、好きな気持ちが消えないうちはその恋を大事にしたいと思います。ただ、大人として、いくら恋をしても、自分のことだけは見失わないように。自分を大切にしながら、その人を大切にできたら素敵だと思います」という言葉から、デニース・ウィリアムス(Deniece Wiliams)による 70 年代ソウルの名曲「Free」へ。 「ジャズではないですが、子供の頃から好きだった曲です」と語ったJUJUは、「皆さんの秋の恋が季節と同じように深まっていきますように」という想いを込めて歌唱。甘いハイトーンと心地の良いファルセットによって観客の心を軽くし、大人のラブストーリーを綴った『JAZZ LIVE』はエンディングを迎えた。 アンコールの拍手に導かれて再びステージに上がり、「My Favorite Things」へ。 ソプラノサックスとのデュエットのようなスキャットを展開し、“I don’t feel so bad!(嫌な気持ちなんてすぐに消えちゃうわ!)”と熱唱。 続く、「It Don’t Mean A Thing」では観客を自然とスイングさせてクラップを引き出すと、スキャットによるソロも繰り広げ、ダイナミックで力強い歌唱によって開放的な雰囲気でフロアを満たしていった。 そして、最後に、ドーム公演、アリーナツアー、オーケストラコンサート、『JAZZ LIVE』とライブ三昧だった2024年を振り返ったJUJUは、「今年は皆さんとたくさんお会いできて幸せでした」と感謝の気持ちを伝え、「この先の20年もよろしくお願いします!」と、未来に向けたあらたな決意を語って20周年イヤーの『JAZZ LIVE』を締めくくった。 なお、JUJUは、実に7年ぶりとなる8枚目のオリジナルアルバムをリリース予定。2025年5月からは、同作を携えた全国ホールツアー『JUJU HALL TOUR 2025』を開催する。詳細は11月22日12時に発表される。 TEXT BY 永堀アツオ PHOTO BY キセキミチコ(KISEKI inck) ■『JUJU JAZZ LIVE 2024 EVERYTHING IS DELICIOUS IN AUTUMN!!』 2024年11月17日(日)東京・ブルーノート東京 <セットリスト> 01.A Night In Tunisia 02.Trust In Me 03.All The Things You Are 04.More Than You Know 05.Tea For Two 06.Black Coffee 07.In A Sentimental Mood 08.Berimbau 09.Batucada 10.Free [ENCORE] 11.My Favorite Things 12.It Don’t Mean A Thing
THE FIRST TIMES編集部