52歳編集者が絶望、1年コツコツ治療してもこの結果?閉経前後の女性の「ホネのヤバさ」の話を聞いてくれないか
ホルモンは骨折まで左右する、しかもそれがヤバいほどに知られていない
さて、いまから1年ちょっと前、私は日本骨粗鬆学会の理事長にはじめて婦人科分野から就任された経歴をお持ちの産婦人科医・太田博明先生に取材の機会を得て、更年期世代のホネの話を聞かせていただきました。要約すると……。 女性ホルモンが減るとホネも減る。閉経前後、48歳から60歳の間で女性の骨量は20%も減る。もれなく全員減る。骨粗しょう症とは70%以下を指すので、現在85%以下の人は「危ない」。 と教えていただき、本当に大慌てで近隣の整形外科を探して骨粗しょう症を検査しました。結果、「あと4%で骨粗しょう症の診断を受けて治療開始になる大問題な数値」と判明しました。写真の通り、74%。70%まであと4ポイントしかない。 この国では「予防的投薬」は保険診療の対象になりません。あと4%で病気なら、取材で聞いた新しい薬、半年に1回注射して10年で最大20%くらい骨量が回復するってやつを打ってほしいな~と思っても、それはできません。できるべきではないかとは思うので、口に出して「なって」と言いましょう。 というわけで、まだ病気の状態になる手前の治療ということで、1年前に「活性型ビタミンD3」の投与を受け始めました。明らかに病気の手前なのに「ビタミンの処方しかない」ってうそでしょ、骨折は命に係わり始めるのに?と思いましたが、いやいやこの活性型ビタミンD3もなかなか有効域が狭い、雑な投与は許されない薬です。 とにかく私はこの1年、ほぼ欠かすことなく毎日コツコツと活性型ビタミンD3を飲みました。そして12か月が経過したこの1月、再び骨量の測定を受けたのですが……。 満を持して測定したのに、なんと!! 減っとるがな!!!! 昨年74%が今年73%、 1%減っとるがな!!! グラフにすると横ばいだけど!!! 昨夏、オーダーメイドで私専用に調合してくれる完璧なサプリ「ビタノート」の栄養素充足チェックを受けた際、ビタミンDだけはそこそこ充足していたので、これならきっと骨量なんか簡単に上がる!と思いこんでいたのに。まさかの横ばい、本当にびっくりしました。 でも、結果説明をしてくれた地元の整形外科医いわく、 「これは減ってないことが大事なんです。薬飲んでたおかげで横ばいでしょ、これでいいの、これが大事。この状態をこれからもずっと、生涯続けることです」 なるほど、ショックを受けましたが、これはこれで悪いことじゃないんですね。 「でも先生、私いま73%ですけど、あと3%落として投薬治療にしちゃったほうが早いという考え方はないですか?」 「ないですね!(怒)」 「ないですか(悲)」 ここまでの前編記事では衝撃の「治療しても上がらない」現状をお伝えしました。【後編】ではこの状態からあとは何をするのか、50歳から始めねばならないことをお伝えします。
オトナサローネ編集部 井一美穂