【MAZZEL】ハロウィンの魔法にかかった8人のメンバー。新曲とコンサートから考えるグループの現在地
ステレオタイプを超え、「らしさ」を追求するクリエイティブなグループ
ボーイズグループらしさ、ダンス&ボーカルグループらしさ、男らしさ、女らしさ……そういう“ステレオタイプの呪縛”を軽やかに飛び越えたグループが、MAZZELなのだと私は思います。 ステレオタイプの中で物事を判断し、行動するのは楽なことです。でも、MAZZELは、どのカテゴリにも当てはまらない個性をとことん磨き、どのジャンルにも収まりきらない表現をとことん追求している。非常にクリエイティブなグループだなと感じます。 そして、個性がずば抜けた8人が、お互いを尊重しながらそれぞれの魅力を引き立たせ、1つのチームになっている。圧倒的な「個」が集まったとき、それがぶつかり合ってしまっても不思議ではないのに、1チームであることをナチュラルに体現しているのは、本当にすごいことです。 以前取材したMAZZELのデビュー発表会見で、SKY-HIがこんなことを語っていたのを思い出しました。(※1) 「これだけカラフルなメンバーが揃うことはなかなかないですし、このようなグループがこの時代に生まれるべき必然性があったということは、これから作品が出ていくにつれて、みなさんに必ず分かっていただけると思います」 ああ、あの日のSKY-HIは、今日のMAZZELの姿をすでに見据えていたんだと、アリーナ追加公演を見終えた帰り道、鳥肌が立ったのをよく覚えています。 どのカテゴリにも当てはまらない、唯一無二の個性を放つMAZZEL。彼らがもっともっと大きくなった先には、社会にどんな変化が起き、どんなおもしろい作品やパフォーマンスが待っているのだろう。MAZZELのこの先の歩みにも、引き続き注目していきたいと思います。 ※1:https://realsound.jp/2023/03/post-1293199.html 構成・文/市岡光子
市岡 光子