EU、シリア新指導部との関与強化へ 代表部の再開にも意欲
[ブリュッセル/アンカラ 17日 ロイター] - 欧州連合(EU)執行機関トップらは17日、アサド政権が崩壊したシリアについて、新指導部と連絡を取り、在シリアの大使館に相当する代表部の活動を再開させたいという認識を示した。 EUの外相に当たるカラス外交安全保障上級代表は欧州議会で、「代表部を再開する準備ができており、再び完全に機能することを望む」と述べた。 さらに、シリアの新指導部や他の組織との接触を確立するため、EU代表部トップに対し週明けにもシリアの首都ダマスカスに向かうよう要請したとし、「同地域に真の影響を与える機会が存在すると認識している」とした。 欧州委員会のフォンデアライエン委員長も訪問先のトルコでエルドアン大統領との会談後、シリア暫定政府を主導する「シャーム解放機構(HTS)」との直接的な関与を強化する必要があると強調した。とりわけシリア東部での過激派組織の復活を「許してはならない」としたほか、「トルコの正当な安全保障上の懸念にも対処しなければならない」と語った。 さらに、EUがシリアへの人道支援を増強する考えを示し、電気や水道、インフラなどの基本的なサービスの復旧の支援を目指すと言明した。