開会式 津田学園、堂々と あす龍谷大平安と初戦 /三重
<第91回センバツ> 第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)が23日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕。開会式が行われ、17年ぶり3回目の出場となる津田学園の選手たちは2万8000人の観客が見守る中、堂々と行進した。津田学園は第3日の25日、第1試合(午前9時)で龍谷大平安(京都)と対戦する。【谷口豪】 【熱闘センバツ全31試合の写真特集】 「世界に一つだけの花」に「どんなときも。」のメロディーを組み入れた入場行進曲にあわせ津田学園は32校中21番目に登場。プラカードを持つマネジャーの石井千百合さん(3年)を先頭に、選抜旗を持った石川史門主将(同)や選手たちが力強く行進した。学校名が紹介されると、スタンドから拍手が送られた。 前佑囲斗投手(同)の母千鶴さん(47)はスタンドからスマートフォンで動画撮影。「しっかり歩いている」とつぶやき、「せっかくの夢舞台なので精いっぱい力を出してほしい」とエール。三塁側スタンドから見守った阿万田琉希捕手(同)の父卓路さん(48)は阿万田捕手の姿をみて「思ったより落ち着いていて安心した。この舞台を目標にやってきたので、思い切りプレーしてほしい」と語った。祖母十三子(とみこ)さん(75)も「琉希の小さい時からのことを思い出した。成長した姿が見られて、感無量です」と声を詰まらせた。 開会式後、石川主将は「全く緊張もなく、落ち着いて行進できた。支えてくれた人へ恩返しできるようにプレーをしたい」と意気込みを語った。 ◇最高の瞬間撮りたい 今春卒業した松永朋樹さん 「高校野球は負ければそこで終わりだから、一試合一試合が必死。そこにひかれる」。この春、津田学園を卒業し大学へ進む松永朋樹さん(18)は3年間、一眼レフを片手に津田学園を中心に球児たちの姿を追ってきた。 幼いころから友人や家族と野球をするのが大好きだったが、「武道で礼儀を身につけさせたい」との母裕子さんの思いを受け、小学校で始めたのは柔道。中学で野球部に入ったが、打順はいつも下位。それでも「個人競技と違い一つのプレーで喜びを分かち合える野球の楽しさが思い出に残っている」という。 写真は高校生になって始めた。初めは電車や飛行機などを撮っていたが、ある日、勝利の雄たけびをあげる選手の写真を新聞で目にし、「この瞬間を撮りたい」と強く思った。それ以来、野球の試合に足を運び、3年間で撮りためた写真は1000枚以上になる。 25日の龍谷大平安との初戦は「絶対に見に行く。優勝する最高の瞬間を撮りたい」と津田学園ナインにエールを送る。【谷口豪】 〔三重版〕