J1札幌MF荒野拓馬が「師弟対決」に「負けるわけにはいかない」…13日・後輩のDF堀米悠斗擁する新潟戦
J1北海道コンサドーレ札幌MF荒野拓馬(30)が「師弟対決」を制し、今季初の連勝へと導く。札幌は13日、アウェー・新潟戦に臨む。今季主将に就任した荒野にとって、相手の主将を務めるDF堀米悠斗(29)は、札幌U―15からプロ入り後も含めて、ともに過ごした1学年下の後輩になる。堀米が17年に移籍後、同年に敵地で対戦するも0―1で敗れた。主将としての初対決で借りを返し、勝ち点3を持ち帰る。 先輩としての意地を、荒野が見せにいく。札幌の主将として初となる堀米との対戦。下部組織時代から面倒を見て親しくしてきた後輩だからこそ、譲れぬ思いがある。「ある意味、師弟対決みたいな感じ。負けるわけにはいかないし、チームの状況からしてもしっかり連勝したい」と闘志をあらわにした。最下位の現状を変えるべく、必勝を期した。 2人が過去にマッチアップしたのは堀米が新潟へ移籍した17年、5月20日のアウェー戦のみ。2人とも先発したが、札幌が0―1で敗れた。約7年ぶりの激突に、荒野は「ゴメス(堀米の愛称)は札幌の時にずっとかわいがっていた後輩の1人。成長を見ながら、頑張ってるなって思ってた」と懐かしむ。昨年は堀米のけがのために直接対決は実現せず。チームも1分け1敗と未勝利に終わった。「ゴメスも去年はけがで、なかなか仕事ができてなかったので。気合が入ってると思うし、負けないようにしたい」と語気を強めた。強い気持ちをぶつけ、雪辱を果たす。 前節(6日)のG大阪戦で今季初勝利を挙げたとはいえ、現在の勝ち点は4。浮上するために新潟戦での白星が不可欠なのは、主将として、よく分かっている。「1勝はしたが順位も立場も変わってない。しっかりとチームが一つになって、連勝を重ねていければ、また違った景色が見られる」と力を込めた。 結果が出ない時期も笑顔と声がけは忘れず、良い雰囲気づくりに努めてきた。その取り組みが7戦目でようやく結果につながった。「時間はかかったけど、まだまだ、ここからなので」。出遅れたとは思っていない。強い気持ちを持ち続け、必ず巻き返す。 (砂田 秀人) 〇…1勝で一喜一憂などしない。G大阪戦で今季初勝利を挙げたミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)だが、新潟戦を翌日に控えた12日、「サッカーというのはあらゆることが起こり得るスポーツ。1勝はしたが、まだまだやるべきことはたくさんある」と笑顔なく口にした。昨季の対新潟戦は未勝利だっただけに「去年よりサッカーが洗練されている。後ろからしっかりつないでくるクオリティーはJ1の中でもとても高い。そこに対して我々がどう対応できるか」と警戒を強めた。
報知新聞社