アコウの木 発信へ「同盟」 自生地の伊方・三崎×高知・土佐清水(愛媛)
アコウってどんな木? 気になる木―。大正時代に四国で初めて国の天然記念物に指定されたアコウの自生地が、四国最西端の愛媛県伊方町三崎地域と最南端の高知県土佐清水市にある。縁を感じた「佐田岬半島ミュージアム」(伊方町)と「土佐清水ジオパーク推進協議会」(土佐清水市)が「アコウ同盟」を結成。互いの広報やホームページ(HP)で紹介し合うなど交流を深めている。 きっかけは2023年10月にジオパーク推進協の森口夏季専門員がミュージアムに高嶋賢二主任学芸員を訪ねたこと。雑談する中で、両市町が半島地域で天然記念物のアコウが自生しているなどの共通点に注目し、タッグを組むことを決めた。アコウが天然記念物に指定された経緯や自然環境について興味を持ってもらい、交流人口を増やす構想だ。 アコウはクワ科の亜熱帯性の常緑高木でイチジクの仲間。「気根」と呼ばれる根をおろす姿がタコの足に似ており「タコの木」とも呼ばれる。両市町のアコウは、植物学者の吉井義次らが1920年に調査。翌21年3月3日に天然記念物に指定された。
愛媛新聞社