衆院選 長崎県内は自民2、国民1議席を獲得 1区西岡氏、2区加藤氏、3区金子氏に
小選挙区定数「10増10減」の区割り改定が初めて適用された長崎県内3小選挙区は計12人が立候補し、自民が2議席、国民民主が1議席を獲得した。長崎2区は、自民前職が立憲民主前職を振り切って再選。1区は国民前職が終始安定した戦いで3選を果たした。3区は自民前職が立民元職を破り2度目の当選。2区の立民前職は比例代表で復活当選した。小選挙区の県全体の投票率は52・48%で前回を4・41ポイント下回り、戦後2番目に低かった。 与野党の前職同士が激突した2区は、加藤竜祥氏(自民前)が山田勝彦氏(立民前)らに勝利。自らの政治資金問題で比例代表重複立候補が認められず「背水の陣」で臨んだ加藤氏は、危機感をばねに終盤猛烈に追い上げた。山田氏は自民の「政治とカネ」問題を批判したが序盤の優位を生かせず、比例に回った。横田朋大氏(維新新)と髙木聡子氏(参政新)は広がりを欠いた。 3区は金子容三氏(自民前)が昨年の旧4区補選で一騎打ちを演じた末次精一氏(立民元)を再び退けた。金子氏は終盤に企業・団体回りを強化し、党幹部の応援を得て抜け出した。末次氏は大票田の佐世保市で無党派層をある程度取り込んだものの、周辺地域で差をつけられた。井上翔一朗氏(維新新)は世襲批判で対抗したが、浸透しなかった。 1区は西岡秀子氏(国民前)が、連合長崎を中心とする労組と強固な後援会組織の下支えで他を寄せ付けなかった。与党議席奪還を掲げた下条博文氏(自民新)は終盤に大規模集会を開くなどして猛追したが届かなかった。山田博司氏(維新新)、内田隆英氏(共産新)、黒石隆太氏(参政新)は伸びなかった。