有休を連続で1週間使うのは「非常識だ」と言われました。ボーナスも下げられそうなのですが、自由に使えるものではないのでしょうか? 本当に非常識なんですか?
有給休暇は労働者の権利なので、自由に使うことができます。そのため、連続で1週間使っても原則として問題ありません。しかし、管理職から有給休暇を連続で取ることを止められてしまうトラブルも考えられます。また、ボーナスを下げられたり、昇進を遅らせられたりする可能性があると、有給休暇の連続消化は難しいかもしれません。 そこで本記事では、有給休暇の連続取得が可能なのかについて解説していきます。有給休暇を取得しやすい環境づくりについても紹介するので参考にしてください。
そもそも有給休暇制度とは?
有給休暇制度は労働者に認められた権利の1つで、一定期間勤続した場合に有給で休暇することを認めるものです。この場合の休暇は心身の疲労や回復が目的であり、労働者は自由に使うことができます。パートタイム労働者のような短時間労働者も要件を満たせば取得可能です。 対象となるのは、付与日の直前1年間で出勤率が8割以上ある労働者です(最初の付与に関しては付与日の直前6ヶ月)。6ヶ月を過ぎた労働者には10日の有給が付与され、1年を経過するごとに勤続年数に応じた有給が付与される仕組みです。短時間労働者は付与される日数が異なるので確認しておきましょう。
有給休暇の連続消化は拒否できない
有給休暇は労働者に与えられた権利なので、連続で消化することは可能です。しかし、会社によっては連続消化を止められることも考えられます。 そもそも、有給休暇は付与された日数の範囲であれば連続で取得しても問題ありません。「会社側に認めてもらう」性質のものではなく、労働者が有給休暇を使いたい日を前日までに指定することで無条件に与えられるものです。そのため、会社側は労働者から連続で消化したいと申し出があった場合は拒否できないことになります。 もっとも、会社側には時季変更権があり、場合によっては有給休暇の取得日を変更してもらうことも可能です。しかし、この時季変更権は「繁忙期だから」「代わりがいないから」といった理由では行使できないので、かなり限定的なものだといえるでしょう。