「むつみ橋かどや」20日閉店 創業72年 かつては10セントそばも 那覇 沖縄
那覇市の国際通り近くにある老舗の沖縄そば店「むつみ橋かどや」が6月、72年の歴史に幕を閉じる。 【写真】昭和香る店構えも人気だった「かどや」 かつては10セントで販売し、お金のない学生からは代金の代わりに時計をもらったこともあった。今でも100円から食べられるメニューもある。「ちょっとだけ食べたい時もあるでしょ」。2代目店主の石川幸紀さん(69)の言葉はお客さんへの「ちむぐくる」(真心、思いやりの心)であふれる。 閉店を決めたのは店舗が再開発の対象となったため。石川さんは「日曜や祝日も働いて、子どもたちには寂しい思いもさせた。もう自分の仕事は全うした。あとは常連さんたちに辞めるのを伝えるだけかな」と、最後の営業となる6月20日まで店に立ち続ける。
琉球新報社