【Playback箱根駅伝】第52回/大東大が悠々2連覇 東農大が53年ぶりの3位、中大も9年ぶり4位と健闘
2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの) 第52回箱根駅伝総合成績をチェック
第52回(1976年/昭和51年) 復路時差スタート制が再開 青学大は大手町手前で無念の途中棄権
モントリオール五輪が開催された1976年。第52回大会から復路一斉スタートが見直され、往路10分差以内の時差スタート方式(6位まで時差スタートで7位以下の大学は6位と同時スタート)に変更された。 往路は日体大が先行。1区の和田誠一、2区の荒野吉之、3区の関口孝久と3連続区間賞で独走する。連覇を狙う大東大は、1区で12位と出遅れるが、2区以降、徐々に順位を押し上げた。東農大は4区の山本吉光が区間賞を獲得。小田原中継所では日体大がトップ、東農大が2位、日体大と2分36秒差で大東大が3位と続く。 箱根の山ではこの年も、大東大の大久保初男が健脚を披露する。最初の1kmを予定より20秒も速い2分48秒で入ると、7km地点で東農大をとらえ、8km地点で日体大を抜き去ってトップに躍り出た。大久保は3年連続区間賞を獲得し、2位の東農大に3分4秒差、3位の日体大に5分25秒差をつけた。 時差スタートとなった6区では大東大の金田五郎が3年連続区間賞を逃したものの首位をキープ。日体大の塩塚秀夫が58分57秒の区間新記録で区間賞を獲得し、大東大を追った。 それでも、7区の小林雄二、9区の秋枝実男が区間賞を獲った大東大が往路のリードを守り切り、11時間35分56秒で連覇を達成した。 8区の関英雄が区間賞を獲得するなど、日体大は復路を制したが、4分の差をつけられ総合2位となった。 東農大は第4回大会以来、53年ぶりの総合3位と健闘した。中大も9年ぶり好成績となる4位に食い込む。一方、青学大はアンカーの杉崎孝がフィニッシュ手前200mで倒れ、無念の途中棄権に。この後、青学大は箱根路から遠ざかり、再び出場するのは33年後の2009年(85回大会)のことだった。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)
月陸編集部