リヤカーで地球2周の吉田正仁さん GWは地元・山陰をリヤカー旅「多くの人と出会いたい」
エジプト~南アフリカへの旅も「水の大切さを痛感」
当初はユーラシア大陸横断を達成が目標だったが、それを叶えると「次は北米を横断して地球一周」「地球一周に相当する4万キロ」「5大陸踏破」と夢の続きがふくらんでいった。 そして2014年10月にはアフリカ大陸縦断を目指してエジプトへ行き、リヤカーをひきながら。翌年7月には南アフリカの喜望峰へ到着。その後も南米大陸縦断から北米大陸縦断の旅を続け、2018年4月に帰国した。 これまでの総歩行距離は4万キロを超えたが、いちばんの旅の思い出は「アフリカ大陸」だという。「スーダンでは茶色くにごった水を飲む日々で、水の大切さを痛感しました。ウガンダの孤児院では飲用する80リットルの水をくむのに、待ち時間込みで2~3時間かかりました」 日本では、当たり前のように水道の蛇口をひねれば水が出て、電気やガスもある生活を送っていたが、現地では電気があっても毎日停電。火は枯れ枝を集めておこすなど、すべてにおいて「ないこと」が前提の生活を送ったことが印象的だったという。
27日に鳥取~島根をリヤカー旅・29日現在、大山町へ向かって進行中
長い旅を終え、現在は「仕事探し中」だという吉田さん。しかし、今月には、エジプトから南アフリカまで旅した経験を綴った体験記「リヤカー引いてアフリカ縦断 時速5キロの歩き旅」(小学館クリエイティブ)を出版した。 それを機に「地元を歩いた経験がない」ことから、旅と同じリヤカーをひいて、多くの人とふれあいながらリヤカー旅のことを知ってもらおうと、松江市まで歩くことを決め27日に出発。さっそく地元のメディアに取り上げられるなど注目を集めているようだ。 「時速5キロのスピードで歩くことで、見慣れた景色も違ったものに見えるはず。たくさんの出会いがあると思いますので、楽しみながら歩きたい」と吉田さん。29日現在は、鳥取県大山町へ向かってリヤカーをひいている。旅の詳しい状況は、随時、小学館クリエイティブのSNSなどで伝えている。