幅広い世代健脚競う 5年ぶり白糠町ロードレース
5年ぶりとなる北の大地の走り初め、第45回白糠町ロードレース(白糠町陸上競技協会主催)が7日、白糠町総合体育館を発着とする特設コースで開かれた。町内や全道、東京、神奈川、千葉など各地から、540人がエントリー。7~84歳まで幅広い世代が健脚を競った。特別ゲストとして、ともに町出身者で、帝京大駅伝競走部の小野隆一朗選手、中野孝行監督も参加、盛り上げに一役買った。 「一年の走り始めは白糠から」をスローガンに掲げ毎年3月に実施していたが、2019年の第40回大会を最後に、コロナ禍で中止していた。今回は3月末まで行われた町総合体育館の改修の兼ね合いで、同体育館リニューアルを記念し4月に開いた。 45回の節目を記念し、今年1月の東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)を走った小野選手が出走。同大会の第1、2回大会優勝者でもある中野監督も訪れて講演した。開会式で棚野孝夫町長が「ゲストの2人は白糠生まれ、白糠育ちの町の自慢の人材。参加者は日頃の練習の成果を発揮し、思い出に残る大会にしてほしい」とあいさつした。 10、5、3㌔のコースで男女と年齢別、親子の計12部門で競った。気温が7度前後と肌寒く、小雨がちらつく空模様の下、号令とともにランナーが一斉に市街地へと走り出し、すっかり雪の解けた路上を、家族や友人の声援を受けて駆け抜けた。 10㌔㍍男子40歳未満に出場し、同部門を制したのは上川管内上川町の郵便局員高橋孝弘さん(35)。小野選手のタイムを上回る32分17秒でゴールした。「走り始めは白糠と決めていたので、復活を聞いてすぐにエントリーした。特別なゲストと一緒に走ることができて光栄だ」と喜んだ。 標津町から双子の兄弟で参加した岡部清治さん(72)は「右膝を1年半前に手術し、思うように走れない日々が続いたが、リハビリを手伝ってくれたみんなのおかげで走りきれた」と話し、兄の清弘さん(72)も「弟と一緒にゴールできてうれしい」と笑顔を見せた。
釧路新聞