【福岡ボート(サマータイム)一般】赤岩善生 3月31日は特別な日
<30日・福岡ボート・4日目> 上手の手から水がこぼれた。準優12Rで絶好枠に陣取った赤岩善生(48)=愛知=だが、4コースから差し抜けた黒井達矢に屈して2着。「1周1Mは落とし過ぎたね」。やや荒れた水面に対応したターンを心がけたが、少し手元に狂いが生じたことが敗戦につながってしまった。 この敗戦で優勝戦は4号艇となったがショックは小さい。予選は2位通過でシリーズリーダーの小野達哉が11Rで勝った時点でV戦の絶好枠に収まる可能性は消えていたからだ。「これで深い位置まで前付けに行けるし、そっちの方がよっぽど自分は勝負になる。4号艇になったけど、マイナスには捉えていないよ」 もちろん機力にも勝算あり。整備を尽くした40号機に自信を深めている。「足は日増しに良くなっている。出足や行き足が良くて全体的にいい」。当地は昨年9月にも優勝を飾っているが、「エンジンはあの時も良かったけど、今回の方が出ている」と話すほど。当地2連続Vへ準備は抜かりなく進めている。 優勝戦は3月31日。赤岩にとっては大事な一日でもある。「おふくろの誕生日でね。今節はこの日が優勝戦だから優勝すると心に決めてやってきた」。実は昨年の3月31日も徳山でVを達成。機力以上に気力もみなぎっている。「若い時にさんざん迷惑をかけたからね。少しでも恩返ししないとね」。2年連続で母に誕生日プレゼントを届けるべく、最後の力を振り絞る。(森 大輔)