ニトリ松阪店、来春開店 地域住民らに計画説明 三重
船江町に新たに単独店 現在の松阪三雲店の1.7倍
家具・インテリア用品小売大手の㈱ニトリ（本社＝札幌市、国内519店舗、県内16店舗）が来年春、三重県松阪市船江町の国道166号沿いにニトリ松阪店を出す。2日午後1時からと同7時からの2回、同町の松阪公民館で大規模小売店舗立地法に基づく地元説明会を開き、地域住民らに計画を説明した。来年4月ごろのオープンを予定しており、店舗は2階建てで、現在のニトリ・アピタ松阪三雲店と比べると、売り場面積は約1.7倍になる。
出店場所は現在、中古車買い取りのアップル松阪店がある所と周辺一帯の約8千平方メートルで、国道から見て後方の農地は、既に9月下旬から埋め立てられ、目下、造成工事が行われている。アップルは30メートルほど東へ移転する。既に9月から新店舗の建設に着手しており、ニトリより一足早く来年1月ごろオープンする。 大店法の届け出によると、ニトリ松阪店は2階建てで、1階店舗が2529平方メートル、2階が2636平方メートルの計5165平方メートル。これはニトリの単独店の標準的な規模という。現在のアピタ松阪三雲店は約3千平方メートルで、それと比べ約1.7倍の広さとなる。アピタ松阪三雲店の今後については参加住民の質問に対し「アピタさんとの絡みもあり正式な回答はできかねる」と明言を避けたが、「過去の事例で言う限り近距離で2店舗運営するケースはない」と閉店の可能性を示唆した。 松阪店のオープン予定日については、大店法の届け出では届け出日（8月20日）から8カ月後の来年4月21日となっているものの、それはあくまで目安で「8カ月を待たずして法手続きが終了する場合もあるし、工事の遅延もある」と説明した。
駐車場の収容台数は客用113台と従業員用20台の計133台。駐輪場の収容台数は16台。荷さばき施設の面積は86.4平方メートル、廃棄物などの保管施設の容量は25.7立方メートル。車両が出入りするのは国道（津市方面行き車線）からの1カ所のみ。 開店・閉店時刻は、届け出上は午前9時から午後9時だが、実際はニトリ単独店の開店時刻は通常午前10時。閉店時刻については未定という。 開店後の交通量は、ピーク時で1時間当たり93台とみており、それを加味した周辺交差点の交通量や騒音の予測結果も示し、「昼間、夜間ともに音の大きさという点ではご迷惑をお掛けすることはない」などと説明。 参加住民から「夜、（店舗背後の）農道側にちょっとでも小さい電気でも付けてほしい」と要望があり「夜の閉店までは、今までより明るくなるが、閉店後は全部のニトリが速やかに電気を消そうというルールになっているので、そのときに今まで国道からの明かりが漏れていたのが、ニトリの建物で陰になるということがあるかもしれない。考えてみます」と答えていた。 今後のアピタ松阪三雲店や、アピタ自体の業態転換が市民の関心を呼びそうだが、全国のアピタとピアゴ合わせて131店舗を運営するユニー㈱本社広報室では「（現時点では、旧ピアゴ嬉野店のように）ドン・キホーテに業態転換する計画はない」としている。
