黒沢清が「現代ホラーのスタンダード」と絶賛 大西礼芳主演『STRANGERS』11月2日公開へ
池田健太監督作『STRANGERS』が、11月2日よりシアター・イメージフォーラムほかにて公開されることが決定。あわせてティザービジュアルと特報映像が公開された。 【写真】黒沢清監督最新作『Chime』場面写真(複数あり) 本作は、婚約者の浮気、マッチングアプリ、パパ活など、現代社会に潜む甘い罠と不安の渦の中で自分自身を見失っていくひとりの女性を描く心理サスペンススリラー。 婚約者の浮気を知る直子は、不思議な魅力をもつ同僚の山口紗季に導かれてマッチングアプリを始める。さまざまな男と出会い金を受け取りながら、かりそめのデートを繰り返す直子は、日に日に派手になっていく。自分自身の姿形が次第に山口に似てきていることに気づき動揺するも、やめることができない。そうすることで不安も取り除かれていると錯覚する直子は、次第に自分自身を見失っていき、さらなる不安の渦に沈んでいく。 監督を務めたのは、本作が長編デビューとなる池田健太。大阪大学基礎工学部でコンピューターサイエンスを学び、中退後、単身アメリカに渡った。スティーヴン・スピルバーグが学んだカリフォルニア州立大ロングビーチで映画学・脚本を学んだ後、岩井俊二監督に師事。現在は外資系コンサルティング企業で働く傍ら脚本家としても活動している。 主人公の直子を演じるのは、『鯨の骨』『夜明けまでバス停で』『嵐電』『菊とギロチン』の大西礼芳。さらに、『Eye Love You』(TBS系)などの玄理が、現代社会の中で不安を抱える直子にとってのファム・ファタール(魅惑する女)を演じる。共演には、柾木玲弥、小川あん、宮田佳典、岩瀬亮らが名を連ねた。 公開された本ビジュアルは、「あなたは私に沈んでいく」というコピーとともに、暗闇の中、主人公の直子の頬に触れる手が写し出されている。こちらからは、横を向き前髪に目を隠されている直子の表情を窺い知ることはできない。 あわせて公開された特報映像は、黒沢清監督の「後ろ姿が恐い。静寂が恐い。掛かっている服が恐い。そしてまわりの人はみんな恐くなる。これぞまさに現代ホラーのスタンダード」というコメントから始まる。直子の近くの窓ガラスが突然割れたり、洗面台に立つ直子の後ろから迫る人影が映っていたりと、視聴者を恐怖に陥れる演出が組み込まれている。 ■黒沢清(映画監督)コメント 後ろ姿が恐い。静寂が恐い。掛かっている服が恐い。 そしてまわりの人はみんな恐くなる。 これぞまさに現代ホラーのスタンダード。
リアルサウンド編集部