「ウルトラマンオーブ」田口清隆監督、新作の特撮映画に全日のプロレスラーも参加…「大怪獣ブゴン」襲来後を描く
大分県別府市を舞台にした新作短編映画の制作発表記者会見が17日、市内で開かれた。「ウルトラマンオーブ」などを手がけた田口清隆監督が、人気を博した「大怪獣ブゴン」以来、2度目のメガホンを取る。今回も特撮映画で、全日本プロレス(全日)のプロレスラーが参加。田口監督は「前作を超える面白い映画になると確信している」と意気込みを語った。(大山楓子)
コロナ禍で観光客が遠のいた別府の街を元気づけようと、地元有志でつくる実行委員会が始めた「別府短編映画制作プロジェクト」の一環。30分以内の短編、別府ロケなどの条件で、著名な監督や俳優らに呼びかけて制作してきた。
8作目となる今回は全日に所属する双子の「斉藤ブラザーズ」(兄・斉藤ジュン選手、弟・レイ選手)と安斉勇馬選手の3人が出演する。
作品は、伝説の怪獣ブゴン襲来後の別府が舞台。3選手のもとに巨大隕石(いんせき)が落下し、斉藤ブラザーズが凶暴化するところから物語が始まる。「ブゴン」と同様に、市内での爆破シーンも撮影予定だ。
実行委によると、「ブゴン」が好評だったことから続編を望んできたが、田口監督は「これ以上の作品は作れない」と辞退してきた。
全日の協力が決まったことで、実行委のメンバーが再び田口監督に打診。試合を観戦した田口監督は「前作の世界にプロレスが加わればさらに面白くなる」と感じ、制作を決めたという。
記者会見には、田口監督と3選手、「ブゴン」で主演した青柳尊哉さんが出席。ジュンさんは「いつか映画で大暴れしたいという一つの夢がかなった」と笑顔を見せ、レイさんは「プロレスラーの体格を生かした大きなアクションを見てほしい」と呼びかけた。安斉さんは「別府を楽しんで撮影を終えたい」と話した。
撮影は16日に始まり、JR別府駅前の飲食店や同市北浜の別府タワー近くで冒頭シーンを撮影した。来年6月頃までに撮影を終え、2025~26年の公開を予定している。