【長崎】物流の「2024年問題」 労働局や運送会社などが意見交換
NCC長崎文化放送
トラック運転手の残業規制によって、輸送量が減ることが懸念される、物流の「2024年問題」をめぐり、長崎労働局や県内の運送会社などが課題や取り組みについて意見を交わしました。 【写真】「2024年問題」労働局や運送会社などが意見交換
意見交換会には、長崎労働局や県トラック協会、運送会社などの関係者が出席しました。 物流業界では今年4月から、トラック運転手の長時間労働を是正するため、時間外労働の規制が強化されました。 一方で、輸送量が減ることで、国内の物流への影響が懸念されています。長崎市の水産運輸会社は、東京の豊洲市場への輸送経路を見直した取り組みを紹介しました。 復路はトラックを積載できるフェリーを利用することで、走行距離は900キロ削減され、運転手の労働時間は、月65時間減ったというということです。 運転手の働く環境を改善しようと、国土交通省は去年7月から、荷主や元請事業者の違反行為を監視する「トラックGメン」を各地の運輸局などに設置しています。 国土交通省九州運輸局長崎運輸支局・三善格介主席運輸企画専門官: 「九州では運賃・料金の不当な据え置きでなかなか上げる雰囲気がないとか交渉しづらい雰囲気があるという話をたくさん聞いているので、そういう状況が長崎にあると思っている」九州運輸局管内では、運賃の不当な据え置きや長時間の荷待ちなどに対する是正の働きかけや要請は10月末時点で合わせて94件あったということです。 長崎労働局労働基準部・宮本浩一部長: 「企業単独では対応できない部分もあるので、荷主さんも協力して2024年問題に対応している事例もあると広めながら、荷主さんの理解を深めていくことが一番だと思っている」 長崎労働局は13日(水)、県商工会議所連合会などに対して荷待ちへの改善や標準的な運賃の適用を求める要望書を提出する予定です。
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