日本ボクシング連盟の仲間達也新会長 「ワールド・ボクシングに加盟するべきなのかを十分に検討していく」
日本ボクシング連盟が30日、東京・新宿区のJapan Sport Olympic Squareで会見し、23日付で就任した仲間達也新会長(43)は、3期目の任期を満了した内田貞信前会長(51)の運営方針を基本的には踏襲し、所信表明で①マスボクシングを軸に据えた普及活動の推進②女子競技者の増加③責任者を明確にした継続性のある強化体制の構築④五輪競技であり続けるための国際社会への貢献-という運営の4つの軸を掲げた。 具体的には①2021年から行っているマスボクシング(寸止めボクシング)の地方大会、全国大会の広報、普及啓発に努めていく②公開競技として一部階級での全国高校総体(インターハイ)の開催など、女子選手がより試合をするチャンスを増やしていく。国民スポーツ大会(旧国体)で18歳の選手がエリート(シニア)枠で出場できる③日本オリンピック委員会ハイパフォーマンスディレクター(強化統括責任者)の須佐勝明理事(39)を今夏のパリ五輪後から2028年ロサンゼルス五輪まで強化の責任者とする④常に全てのボクサー、全てのボクシングファン、全ての関係者のために最良の選択をする。五輪でのボクシングの地位を守るために設立された新団体「ワールド・ボクシング」に加盟するべきなのかを十分に検討していく-を挙げた。 国際オリンピック委員会(IOC)は昨年、組織運営や不正判定の問題で国際ボクシング協会(IBA)の統括団体としての承認を取り消しており、ロサンゼルス五輪でのボクシング実施を保留中。実施された場合でも、IBAに加盟する各国連盟の選手は参加できないと強調する声明を発表しており、IBAに加盟している日本連盟の対応が注目される。東京ベイ・浦安市川医療センターで循環器内科部長を務める医師の仲間新会長は「新体制の中で最重要の課題。既に検討を始めているし、いろいろ情報交換をさせていただいているという状況」と話すに留めた。(尾﨑陽介)