チャールズ英国王、がん治療に当たった医師らに謝意 クリスマス恒例のメッセージ動画
【ロンドン=黒瀬悦成】チャールズ英国王は25日、クリスマス恒例のメッセージ動画を公表し、自身やキャサリン皇太子妃が今年、がん治療を受けたことを念頭に「私と家族を支え、必要な力や心遣い、安らぎを与えてくれた献身的な医師や看護師に心からの感謝をささげたい」と述べた。 メッセージスピーチは例年、バッキンガム宮殿などの公邸で撮影されるのが通例になっているが、今年はかつて病院だった場所に建てられたロンドン中心部の礼拝堂で収録された。 国王は、今年夏に英国各地で移民排斥を訴える暴動が起きたことなどに触れ、「相手の言葉に耳を貸すことで違いを尊重し、偏見を克服できる」と語り、暴動を収束に導いた地域社会の団結を称賛した。 ロシアによるウクライナ侵略戦争や中東などでの紛争に関しては「命と生活を脅かされている人々に思いをはせずにはいられない」とした。 国王とキャサリン妃は治療を経て公務に復帰し、25日には王室のクリスマス礼拝に参加した。米CNNテレビが王室関係者の話として報じたたところによると、国王の治療は来年も続けられる見通し。