WBC王者・中谷潤人がゴルフ場で30日まで下半身強化 大みそかも休まず、2日からはスパー再開
◆プロボクシング ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・中谷潤人―同級6位ダビド・クエジャル(2025年2月24日、東京・有明アリーナ) プロボクシングWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)が28日、3度目の防衛戦となる同級6位ダビド・クエジャル(メキシコ)戦に向けて、神奈川・相模原市の相模湖カントリークラブで走り込み合宿をスタートさせた。 この日午前、相模原市内の城山湖周辺を12キロ走ったあと、ジムメートや知り合いのキッズボクサーら10人と一緒にゴルフ場入りした中谷。30日まで午前中は長距離走、午後はダッシュ系を中心にゴルフ場のコースの起伏を生かしてのランニングトレーニングで下半身強化を図る。 「いつもそうですけど、ここでしっかりスイッチを入れる。今回の相手は割と体格があって、パンチを当てる面積っていうのは大きく、広いと思う。自分もバランス良く戦っていきたいと思っているので、そういうところで下半身の安定を意識して、こういう走り込みで強化したい」と中谷。ゴルフ場を練習場所に提供した相模原カントリークラブの高安広志社長は「中谷選手に勝ち続けていってもらうためにも、協力は惜しまない」と話しているが、中谷も「何度もここでやらせていただいているが、やっぱり、こういうゴルフ場で走れることは膝とかのダメージとかケガのリスクというのをだいぶ抑えることができる。練習にも集中できるので感謝しています」と話した。 大みそかはフィジカルトレーニングで徹底的に体をいじめた後、元日は休息に当てるが、2日からはジムワークを再開する。スパーリングも行う予定だ。1月初旬からは米国ロサンゼルスで強化合宿を行う。 2024年は世界3階級制覇を果たし、3戦3KOと躍進を遂げた。「1ラウンドKOもありましたし、6回TKOとかKOシーンを増やすことができて、バンタム級という階級で自信をつけられた」と中谷。次戦はデビューから30戦目の節目となる。村野健会長は「あっという間でしたが、中身のある試合数をこなせたんじゃないかなと思う」と目を細めた。中谷は「一気に飛躍しようというのではなく、一戦一戦の結果がつながってきている。僕らしく、一戦を大事に戦っていって、それが大きい試合につながっていけばいいかなと思う」と意欲を示した。このほど、「ビッグバン」というニックネームがついた。宇宙の起源となった「大爆発」という意味だが、2025年も中谷はリング上でKOパンチを大爆発させるつもりだ。 戦績は26歳の中谷が29戦全勝(22KO)、23歳のクエジャルが28戦全勝(18KO)。 試合はPRIME VIDEOでライブ中継される。
報知新聞社